「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を読みました
- 2018/05/05
- 05:00
を読みました。
堀江貴文氏や竹中平蔵氏が推薦していて話題になっているようだし、フィンテックがテーマらしいのでソーシャルレンディングについても言及されているかも、と思い購入しました。
著者佐藤航陽氏は1986年福島県生まれ。
早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立して代表取締役に就任。2011年にアプリ収益化事業を開始、世界8拠点に事業を拡大。
2013年よりオンライン決済事業の開始。
2015年に東証マザーズに上場。
累計100億円以上の資金調達を実施し、年商100億円以上のグローバル企業に成長させる。
現在は時間取引所「タイムバンク」の立ち上げ。
フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」などに選出。
2017年に宇宙産業への投資を目的とした株式会社スペースデータを設立して代表を兼任。
いわゆるネット起業家のようです。
著者がIT系の起業家とのことで、仮想通貨などFintechの解説書かと想像していましたが、想像をよい意味で裏切られました。
本書は、「お金とは」「経済とは」「優れたシステムとは」といったことについて著者自身の起業家としての体験を踏まえて独自の視点から深く考察した内容のものです。
個別の技術やサービスについても触れてはいますが、それらの解説ではなく、それらを踏まえたうえで今後お金、経済、資本主義がどのように変わっていくかを大胆に予測しています。
以下、印象に残った部分とその感想です。
いわゆる「Fintech」には、「Fintech1.0」と「Fintech2.0」がある。
Fintech1.0は、既存の金融の延長線上であり、ITを使ってそれを効率化したり改善したりしたもの。
既存の金融機関で働いている人がビジネスモデルを聞いてすぐ理解できるもの。
例:ロボアドバイザー・スマホ決済・クラウドファンディング
Fintech2.0は、これまでになかった全く新しい概念を作り出すもの。
既存の金融とは全く異なるルールが適用されるため、既存の金融の知識が豊富な人ほど理解に苦しむ。
例:仮想通貨など
⇒この分類でいうと、ソーシャルレンディングはもちろんFintech1.0になるでしょう。
昔ながらの貸金業をITを使って改善・効率化しているだけなので、特にビジネスモデル自体は理解に苦しむことはありません。
お年寄りや子供でも説明を聞けば何となくわかると思います。
技術的にも、それほど高度な技術が使われているわけでもありません。既存のオンラインバンキングなどと同程度でしょう。
世の中の悲劇や不幸の多くは、悪人によって起こされるよりも、実際は、誤った仕組みが大規模に社会に適用されることによって起きているほうが多いのです。
⇒これは私も全くその通りだと思います。
ロールプレイングゲームのラスボスのような諸悪の根源がどこかにいて、それを取り除けば世の中の問題はすべて解決する、というのであればどんなに単純でよいかと思いますが、現実社会にはそうした存在はいません。
デスノートの主人公のように犯罪者を片っ端から排除していけば世の中が良くなる、ということもおそらくないと思います。
世の中を変えたいと思うのであれば、ある程度時間と労力をかけて問題を分析し、新たな仕組みを考えて実践する、という取り組みを地道にやっていくしかないのではないでしょうか。
⇒ソーシャルレンディングもこの5つの要素を備えていると言えそうです。発展する経済システムの5つの要素
ここでいう経済システムとは、「生産活動をうまく回す仕組み」のことです。
持続的かつ自動的に発展していくような経済システム(SNSやビットコインなど)には、次の5つの要素があります。
①インセンティブ
(報酬が明確であること)
②リアルタイム
(時間によって状況が変化すること。変化が全くない状況だと人は努力しなくなる)
③不確実性
(運と実力の両方の要素がある)
④ヒエラルキー
(秩序が可視化されている。偏差値・年収・順位・肩書など)
⑤コミュニケーション
(参加者同士のコミュニケーションの場があること)
いうまでもなく借り手・貸し手双方にインセンティブがありますし、投資して想定通りの利回りが得られるかどうかは不確実性があります。maneoの会員ステータスはまさにヒエラルキーの可視化にあたるでしょう。
■投資に役立つ点
私自身は仮想通貨やICOはニュースで見るだけで実際に投資したことはないのですが、周囲のお金持ちな人ほど以前から興味を持って実際に取引をしていたように思います。
本書で示されるような、既存の価値観では理解できないような全く新しいサービスは今後も次々と出てくるでしょう。
そのときは拒絶反応を示したり、様子見を決め込むのではなく「とりあえずやってみる」という姿勢が重要なのかも知れません。
なお、本書ではソーシャルレンディングについて直接の言及はありません。
(クラウドファンディングについては多少触れている個所はありますが)
次回は「2018年3月 投資中ファンド一覧 」の予定です。
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