ソーシャルレンディング3社の徹底比較(ビジネスモデル)
- 2011/02/24
- 11:53
maneo(マネオ) | AQUSH(アクシュ) | SBIソーシャルレンディング | ||||
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ビジネスモデル | ・1人の借り手に対して貸し手が複数 ・金利は借り手が決定 ・貸し手は、借入目的・借り手の収入などの情報を元に借り手と貸出金額を指定する。 | ・複数の借り手に対して貸し手も複数 ・金利はマーケットで決定される ・借り手を審査し、信用リスクを客観的に格付評価した「AQUSHグレード」(5段階)を提示 ・投資家は借り手を直接指定できず、グレードと金利を指定して投資する。 | (不明) |
このように、maneo,AQUSHのビジネスモデルは大きく異なります。
それぞれ一長一短ありますが、まとめると以下の通りです。
<maneo>
■貸し手にとって
●メリット
・借入目的・収入などの情報を元に借り手を直接選ぶことができる。
・借り手と直接コミュニケーションができる。
・仕組みがわかりやすい
・借り手を決めれば、貸付は必ず行われる。
・一部のローンでは、店舗の優待券などがもらえる。
●デメリット
・借り手の情報を元に信頼性を見極める力が必要になる。
・投資先を自動的に分散させる仕組みはない(リスク分散は自分で行う必要がある)
■借り手にとって
●メリット
・自分で金利を決められる。
・貸し手に対して借入目的や熱意・お礼などを伝えることができる。
●デメリット
・貸し手に対して借入目的・収入などの情報を公開する必要がある
<AQUSH>
■貸し手にとって
●メリット
・借り手の情報を元に信頼性を判断する必要がない。(借り手の情報はそもそも見られない)
・自動的にリスク分散される(各グレードの中で自動的に分散投資される)
●デメリット
・慣れるまでやや仕組みがわかりにくい
・投資先のグレード・金利によってはなかなか貸付が実行されない。
■借り手にとって
●メリット
(特になし)
●デメリット
・自分で金利を決められない(金利がいくらになるかは貸し手を募集するまでわからない)
貸し手の側からみると、やはり「借り手の顔が見えるかどうか」が一番の違いです。
「顔が見える」といっても氏名や住所などの個人情報が見られるわけではないのですが、借入目的や収入が見られるかどうかは大きな違いです。借入をアピールする文章から、しっかりした人かどうかある程度がわかることもあります。
ただし、必ずしも顔が見えないことがデメリット、とも言い切れません。
貸し手によっては、「借入目的や収入などをいくらチェックしても、どこまで本当かわからないし、それで貸し倒れが100%防げるわけでもない。それならある程度の信用度だけを把握して分散投資するほうがよい。」という考えの人もいます。
結局貸し手の投資に対する考え方の違いによるということです。
投資することにより借り手を援助したい、喜んでもらいたい、と考えるのであればmaneo・より安全に金利収入が得られればよい、と考えるのであればAQUSH,といったところでしょう。
ただし、ビジネスモデル以外にも比較すべき要素はいくつかあります。
次回以降引き続き検討します。