私がソーシャルレンディング投資資金を調達するのに使用している、野村證券と野村信託銀行のサービス
「野村WEBプラスローン」が2月1日から金利を引き下げました。→野村信託銀行
年2.975%(変動金利)
↓
年1.5%(変動金利)と大幅な引き下げです。
年利1.5%でお金を借りられる方法というのはなかなかないのではないでしょうか。
これまで以上に資金を借りやすくなりました。(担保となる株式や投資信託などは必要ですが)
ちなみに、私は2014年から野村Webプラスローンで資金を借りてソーシャルレンディング投資に回しています。
現時点で
300万円以上の資金を借りています。
このサービスは、資金用途はほぼ自由で、ローンを申し込んだ翌日には資金が振り込まれるので、非常に使い勝手がよいです。
ソーシャルレンディングで条件のよいファンドが募集されたときにローンを申し込んでも十分間に合います。
具体的な方法などについては以下の記事をご参照ください。
ソーシャルレンディングでレバレッジをかけてみる(1)ソーシャルレンディングでレバレッジをかけてみる(2)ソーシャルレンディングでレバレッジをかけてみる(3)野村Webプラスローンを利用したソーシャルレンディング投資の結果*****************
クラウドクレジットが1月15日に開催した運用報告会の資料を入手しました。
その資料を元に、ファンドの運用状況についてより詳しく分析してみました。
まず、資料を元に私が算出した
全ファンドの運用状況は以下の通りです。

返済済み 282,178,425円 17.6%
返済中(遅延なし) 1,064,312,558円 66.3%
返済中(延滞中) 259,629,017円 16.2% (合計) 1,606,120,000円
全ファンドのうち、金額ベースで
16.2%において延滞が発生しています。
やはり
非常に高い割合だと言えます。
また、ファンドごとの運用状況は以下の通りです。
クラウドクレジット返済遅延発生状況 (金額:円) | | | | | |
ファンド | 組成額 | 返済済 ① | 返済中(延滞なし) ② | 返済中(延滞中) ③ | 貸出金利(単純平均)④ |
| | 金額 | 割合 | 金額 | 割合 | 金額 | 割合 |
ぺルー小口債務者 支援ファンド | 415,710,000 | 56,357,332 | 13.6% | 359,352,668 | 86.4% | 0 | 0.0% | (不明) |
カメルーン中小企業 支援プロジェクト
| 527,300,000 | 107,125,532 | 20.3% | 296,681,898 | 56.3% | 123,492,570 | 23.4% | 13.5% |
欧州3か国個人向け ローンファンド(ハイイールド) | 158,270,000 | 23,633,406 | 14.9% | 38,238,728 | 24.2% | 96,397,866 | 60.9% | 63.0% |
欧州3か国個人向け ローンファンド(バランス型)
| 81,420,000 | 11,503,497 | 14.1% | 45,937,086 | 56.4% | 23,979,418 | 29.5% | 32.5% |
欧州3か国個人向け ローンファンド(リスク低減型) | 16,610,000 | 3,867,608 | 23.3% | 10,410,866 | 62.7% | 2,331,526 | 14.0% | 20.1% |
東欧金融事業者 支援ファンド | 251,300,000 | 66,903,973 | 26.6% | 184,396,027 | 73.4% | 0 | 0.0% | 13.0% |
北欧個人向け ローンファンド
| 67,630,000 | 9,058,743 | 13.4% | 46,780,975 | 69.2% | 11,790,282 | 17.4% | 18.8% |
バルト三国自動車 リースファンド
| 10,150,000 | 2,281,636 | 22.5% | 6,965,656 | 68.6% | 902,708 | 8.9% | 12.3% |
マイクロローン 事業者ファンド
| 23,350,000 | 0 | 0.0% | 23,350,000 | 100.0% | 0 | 0.0% | (不明) |
ジョージアマイクロローン 事業者ファンド
| 34,720,000 | 0 | 0.0% | 34,720,000 | 100.0% | 0 | 0.0% | (不明) |
リトアニア個人向け ローンファンド | 15,700,000 | 230,318 | 1.5% | 14,860,721 | 94.7% | 608,961 | 3.9% | 22.2% |
イタリア消費者 ローン・ファンド
| 3,960,000 | 1,216,380 | 30.7% | 2,617,934 | 66.1% | 125,686 | 3.2% | (不明) |
(合計) | 1,606,120,000 | 282,178,425 | 17.6% | 1,064,312,558 | 66.3% | 259,629,017 | 16.2% | |
| | | | | | | | |
| 元本を毀損する可能性が高いファンド | | | | | |
| 元本を毀損する可能性があるファンド | | | | | |
ファンドごとに見ると、
特に返済遅延の割合が高いのは、以下のファンドです。
・カメルーン中小企業 支援プロジェクト(23.4%)
・欧州3か国個人向け ローンファンド(ハイイールド)(60.9%)
・欧州3か国個人向け ローンファンド(バランス型)(29.5%)
・欧州3か国個人向け ローンファンド(リスク低減型)(14.0%)
・北欧個人向け ローンファンド(17.4%)ただ、こうしたファンドは、
当初から返済遅延・デフォルトがある程度発生することを想定されていました。元々貸出金利が高いファンドなので、ある程度デフォルトが発生してもトータルでは収益が上がると事業者としては見込んでいたものです。
なので、
返済遅延が発生したこと自体は問題ないと言えます。
しかし、
その返済遅延・デフォルトによる損失が想定以上に膨らみ、得られる金利を上回ってしまった場合は、トータルでマイナスになってしまう(元本を毀損する)ことになります。上記の表で、赤の箇所は、元本を毀損する可能性が非常に高いファンドで、黄色の箇所はその可能性がある程度あると考えられるファンドです。
例えば、赤の箇所
(「カメルーン中小企業 支援プロジェクト」)は、貸出金利13.5%に対して返済遅延が23.4%も発生しています。
もちろん確定ではありませんが、
元本を毀損する可能性が非常に高いと言えます。
また、
欧州3か国個人向け ローンファンド(ハイイールド)、欧州3か国個人向け ローンファンド(バランス型)、北欧個人向け ローンファンドでも元本が回収できるかどうかは微妙なところです。これまでクラウドクレジットで完済となったファンドにおいては、利回りがマイナスとなったものはありませんでした。
(為替の影響でマイナスとなったものはありましたが)
しかし、今後は利回りがマイナスとなるファンドがかなり出そうです。
なお、上記の分析では、かかる税金や手数料、ファンドの返済期間、返済方式(元利均等か元本一括か)などを考慮していません。
本来はもっと精緻に分析すべきですが、そこまで手が回りませんでした。
なので、あくまで参考とお考え下さい。
次回は
「ソーシャルレンディングサービス2016年貸出額ランキング・シェア」の予定です。






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