グリーンインフラレンディング代表者インタビュー(1)
- 2016/10/19
- 05:00
■インタビュー日時
2016年10月12日
■インタビューさせていただいた方
株式会社グリーンインフラレンディング代表 中久保 正己氏
■内容
―中久保代表の経歴は
私は以前兵庫県庁に勤務しており、教育委員会に携わっていた。
神戸の震災の際には学校が避難所となったが、その運営は私が担当した。
そのとき、電気が来ないので施設や冷蔵庫が使えないといった事態を経験し、防災とエネルギーの問題に強い関心を持った
そして公務員を退職し、31歳の時に独立して起業した。
それ以降防災・エネルギー関連の仕事を手掛けてきた。
より効率的なエネルギーの使用を実現するという、今でいうスマートシティの考え方を15年前から実現に向けて様々な取り組みを行ってきた。
―JCサービスの業務内容は
電力の安定供給のためには、太陽光・風力・水力、バイオマス、海洋水温度差など様々なエネルギー源が必要。jcサービスではそうした発電施設の開発、運営を手掛けている。
施設の開発後に売却することもあるし、自ら発電を手掛けることもある。
自分たちでよい立地を探し、地元の行政と相談し、発電施設を建設する。また、地方の自治体から相談を受け、既存の施設の運営を手掛けることもある。
今回第一号案件で集めたのは、自社で建設する施設。建設は全て自社の社員や協力会社が手掛ける。
―グリーンインフラレンディング開始の経緯は。
これまでJCサービスではmaneoを通じて何度か用地取得や開発の資金調達を行った。
発電施設開発においては、後から用地を取得して送電用の鉄塔を立てたりする必要が出てくることもある。また、特に太陽光発電などは、法律があとから変わることもある。
こうした理由で追加費用が発生することもあるが、maneo経由だと、そうした追加費用の調達は難しいこともあった。
より柔軟な資金調達のためサービスを立ち上げた。
また、海外で発電施設を建設したり、バイオマス燃料の加工施設を作る場合もある。そうした場合、最初の資金は自社で用意し、ある程度完成したらレンディングで借り換えたいというニーズもあった。
―グリーンインフラレンディングの借り手はJCサービスか
当面はそうだが、いずれ他社に対しても貸し出しを行う予定。
―貸金業免許は取得しているのか
将来的には取得を予定している。
グリーンインフラレンディングではエスクローファイナンスに出資をし、役員も出しており、子会社という位置づけである。エスクローファイナンスは貸金業免許を持っているので、現状でも貸し出しを行うことができる。
―現在の社員数は
約120名。
私は以前年金制度にも携わっており、ビジネスを通じて高齢化問題の解消にも貢献したいと考えている。
インフラの投資・運営を海外に輸出するビジネスであれば、高齢者を活かせる。
当社には、退職した技術官僚、エネルギー会社の幹部、技術者など、知恵と技術を持つ高齢者が多い。
60代後半の社員も多い。また、弁護士など、法律専門のスタッフもいる。
―借り手となる業者はどのように募集するのか。
業界で自然と噂になり、すでに相談を受けている。
JCサービスはこの業界で20年もやっているが、そうした事業者は少ない。
地方でバイオマスや太陽光事業などを始めたい事業者などが、自治体などから紹介を受けて来ることもある。
―貸出の審査はどのように行っているのか。また、その体制は。
開発案件が技術的に実現可能か、また金融面で問題ないか、という2点での審査を行う。
そのために、銀行で審査を手掛けていた社員を雇用した。技術面ではもともとノウハウがある。
―借入資金の用途は
新規の発電施設の建設費用や、既存の施設の改善のための費用となる。
―返済原資は
電力の売却益や、施設の売却益が返済原資となる。
施設の売却先は年金基金など。
次回は「グリーンインフラレンディング代表者インタビュー(2)」の予定です。


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