3分でわかるソーシャルレンディング(2016年版)
- 2016/09/14
- 05:00
<3分でわかるソーシャルレンディング(2016年版) >
■ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい企業などに対して個人投資家が貸せるようにネットを通じて仲介する仕組みのことです。 融資型クラウドファンディング、P2Pレンディングとも呼ばれます。
出資者はリターンとして金利が得られます。基本的に利率・貸出期間は事前に決まっており、借り手が返済不能にならない限りその金利が支払われます。
■ソーシャルレンディングの仕組み
お金を貸し借りする仕組みはサービス会社によって少しずつ異なりますが、ここでは最も仕組みがシンプルなmaneoを例にして説明します。

①融資申し込み
借入れ希望企業からmaneoに融資依頼が入ります。
②審査
maneoは借り手企業の事業の内容や状況などについて、提出された書類や指定信用情報機構などの情報を元に審査を行います。会社訪問や社長面談も実施し、場合によっては担保・保証を検討します。その後社外取締役の承認を経て、審査が完了します。
③募集開始
審査を通過した場合、募集金額や用途・金利・返済期間などの条件がネット上で貸し手に対して公開され、募集が開始されます。
④投資
投資家(貸し手)は条件を見てどの借り手企業にいくら資金を融資するか決めます。借り手企業1社に対して複数の投資家が融資します。必要な金額が集まるか、あるいは決められた期間が終了すれば募集が終了します。
⑤貸付実行
募集終了後、集まった資金が借り手企業に貸し出されます。
⑥返済
借り手企業は返済期間の間、事前に決められた方式に沿って毎月maneoに対して返済を行います。
⑦分配
maneoから投資家に対して元本と利息が分配されます。
見ての通り、基本的な仕組みは至ってシンプルです。初めて見る方でもすんなり理解できるのではないでしょうか。
■ソーシャルレンディングの5つのメリット
ソーシャルレンディングを「投資」と捉えた場合、株式やFX、不動産など他の投資と比較して5つのメリットがあります。
(1)少額からでも始められる
ソーシャルレンディングによる投資は数万円から始めることができます。
(2)利回りが高い
ソーシャルレンディング投資の最大のメリットは高金利です。
例えばmaneoで募集されている案件の利回りは5~8%が中心で、中には10%のものもあります。他のサービスも比較的高い利回りを提供しています。
この低金利時代にこれだけの利回りが得られる投資は他にはなかなかありません。
(3)貸出を実行した後は経済動向の影響をあまり受けない
ソーシャルレンディングの利回りは基本的には事前に決まっています。一度貸出を実行した後は、貸倒れやサービス事業者の破綻などが発生しない限り、決まった利回りを必ず受け取ることができます。
また、株式や債券などのように投資商品自体の価格変動がありません。
(4)毎月金利収入が得られる
ソーシャルレンディングのほとんどのサービスでは金利収入が毎月得られます。
(5)時間がかからず、特別な知識も不要
ソーシャルレンディングでは、一度投資を行えば投資期間中はやることはありません。返済されるまでの間待つだけです。分配実績を確認したり、再投資を行うのも月に一回程度で十分です。
また、特別な知識も必要ありません。
■ソーシャルレンディングの3つのリスク
ソーシャルレンディングも投資である以上当然リスクも伴います。主なリスクとして次の3つが挙げられます。
(1)デフォルト(貸倒れ)リスク
デフォルト(貸倒れ)とは、貸したお金が返ってこないリスクです。お金の貸し借りをする上で最大のリスクと言えます。
デフォルトが発生した場合、サービス会社自身が返済を肩代わりすることはありません。デフォルトのリスクは全面的に貸し手である投資家が負うことになります。
リスク低減のために、投資先の分散を心がけましょう。
ちなみに、これまでのところほとんどの事業者のデフォルトの発生率は1%未満です。
(2)サービス会社破綻のリスク(事業者リスク)
現状では、サービス会社はいずれも上場企業ではなく、規模も決して大きいとは言えません。あまり考えたくはないことですが、サービス会社自体が破綻する可能性もあります。万一サービス会社が破綻した場合、投資した資金が返ってこないリスクがあります。
(3)途中売却・解約できないリスク
銀行の定期預金であればいつでも解約できますし、国債や投資信託・株式などもいつでも売却することができます。
しかし、ソーシャルレンディングで一度お金を貸してしまえば、急にお金が必要になったからといって貸出期間中に解約することは決してできません。返ってくるのはあくまで決められた月々の返済額だけです。
あくまで投資は当面使う必要のない余裕資金で行いましょう。
■ソーシャルレンディングサービス事業者
2016年9月現在日本では以下の事業者がソーシャルレンディングサービスを提供しています。

■終わりに
ソーシャルレンディングは不動産投資などと同じでインカムゲイン(現金収入)を得ることのできる投資です。
こつこつとお金を増やすのが好きな日本人に合った投資スタイルと言えます。
一攫千金よりも安定した収益を求める方、現在の銀行定期預金の金利に満足できない方は、ポートフォリオの一部をソーシャルレンディングに振り向けてみてはいかがでしょうか。
さらにソーシャルレンディングについて詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。
今からソーシャルレンディングを始めたいけど、どこで始めたらいいの?という方へ
ソーシャルレンディング業界地図(2015年版)を作ってみました
サービス会社紹介 「maneo」「SBIソーシャルレンディング」
サービス事業者紹介 「クラウドバンク」「ラッキーバンク」
サービス事業者紹介 「LCレンディング」「ガイアファンディング」
サービス事業者紹介 「クラウドクレジット」「オーナーズブック」
サービス事業者紹介 「トラストレンディング」「スマートエクイティ」
サービス事業者紹介 「AQUSH」
次回はクラウドクレジットインタビュー(1)の予定です。


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