(前回の続きです)
―ラッキーバンクはサービス開始2年足らずで貸出総額50億円を越えたが、このペースについてはどう考えているかこれからが本格的なスタートと考えている。
貸出総額については、今後もさらに不動産事業のレンディングを進めていきたい。
現在のラッキーバンクの募集状況は、順調ではあるが、むやみに拡大してファンドの質が落ちることのないように気を付けている。
―現在の投資家数は何名ほどか登録者数で約2300名。
現在は、毎月200名ほどの新規投資家に登録していただいている。
―以前インタビューしたときは、「10%といった高利回り案件を出せるのは、営業者利益を抑えて投資家に還元しているためで、いずれは利回りを下げる予定」とうかがった。しかし、現在も9%以上の高利回りを維持しているが、今後利回りを下げる予定はあるのか。
現在は、以前よりも全体のパイが大きくなっているが、ソーシャルレンディング自体がストック型のビジネスで、ある程度のボリュームが必要だと考えている。
ソーシャルレンディングが借り手にも認知され始めたので、毎月ボリュームを増やすことができている。
営業者利益分を上げることだけがソーシャルレンディングとして成り立つ方法ではない為、現在の利回りを出来る限りは維持したいとは思っている。
ただし、今後の事業展開によっては、グループ全体のことを考えて利回りの変更などは必要があるかも知れない。
高い利回りだけが魅力だとは限らないので、リスクとリターンのトレードオフを考えた商品を出すこともあり得る。
―前年度のラッキーバンクの業績はどうだったか前年度は赤字だった。
単月でも、現在のところ赤字になっているが、貸出残高で50億~55億円の規模になれば、黒字となる予定。
今年度中には黒字化が視野に入っている。
ソーシャルレンディング自体ストック型のビジネスであり、投資家数がある程度ないとサービスが成り立たないので、ユーザー数などを増やすことに注力してきた。
それにはある程度の実績ができたので、次の展開としてLBIリアルティの設立を考えている。
―これまで貸倒、返済遅延は発生したことはあるか。現状では発生していない。
ただ、今後ボリュームを増やしている中で、いずれは起きると考えている。
LBIリアルティは、ボリュームとクオリティの両方を追及するためのものと位置付けている。
―借り手が物件を予定通り転売できなかったことはあったか。予定よりも早めに売れてしまったケースはあった。
例えば予定を1年と見込んだが、6か月以内に売れてしまうなど。
リノベーション中・造成中の時点で売れてしまったということはあった。
ブリッジファイナンス・借り換えで、長く保有するケースなどもあった。
―ラッキーバンクで不動産担保を売却して返済したケースはあったか担保売却ケースはなかった。
この1・2年は、不動産市場が活況であったこともあり、価格が高騰していた様子も見受けられる。
―ネットでの広告に力を入れているが、その効果はあったか広告の成果として、これまで投資家登録数が月100名程度だったのが、200名近くにまで上がった。
これまでソーシャルレンディングを知らなかった投資家が、投資先の一つとして見てくれるようになった。
―現在サイト上で借り手が識別できないのはなぜか。今後識別できるようにする予定はあるか。以前からの考えとして、不動産への投資に近いイメージをと思っている。
そのため、借り手の情報よりも、不動産物件自体の情報を重視しているところはある。
借り入れ目的や、物件の種類、エリアなど。今後、対応方法は考えたい。
―財務諸表の公開・外部の監査を受ける予定はあるかいずれも、現在検討中。
―現在の業界動向についてどう考えるか1年前と比べると、ソーシャルレンディング新規サービス事業者がかなり増えてきた。
現在は、ソーシャルレンディングの認知度が低いため、高利回りやキャンペーンでお客を集めている状態だと思う。
投資家にとっては良い状態と言える。
サービス各社は、互いに他社を意識するよりも、全体としてサービスを盛り上げる方向に進んでいると思う。
いずれ認知度があがれば、需給バランスの関係で、高利回りの状況は落ち着いていくのではないか。
私としても、他社を特に意識しているということはない。
勉強になるところは取り入れていきたい。
―セミナー開催の予定はあるか。昨年他社と合同でセミナーを実施したが、今後はラッキーバンク単独でのセミナーも予定している。
これまで、集客の面では、ネット広告や、問い合わせへの対応などを行っていたが、今後はセミナーもやっていきたい。
我々としても、今後の展開も含めていろいろお話したいことはある。
次回は
「サービス各社のファンド完済実績を調べてみました」の予定です。




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