はじめにソーシャルレンディング関連の新刊を紹介します。
Fintech入門
表紙にソーシャルレンディング、クラウドファンディングの文字があったので購入してみました。
著者の辻氏と瀧氏は
マネーフォワードの社長と取締役です。
Fintechを語るには最もふさわしい人だといえるでしょう。
「Fintech」と呼ばれる金融関連の新サービスについて広く紹介、説明している本です。
個人資産管理、決済、保険などのサービスと並び、
ソーシャルレンディングとクラウドファンディングについてそれぞれ1章を割いて説明しています。「第7章 ソーシャルレンディング」では、ITを活用するFintechの文脈で語られているためか、ソーシャルレンディングの特徴は
「融資審査の自動化」であると説明されています。
<以下引用>
コンピューターが、融資を受けたい企業の財務データや個人の所得証明などからビッグデータ解析によって返済可能性を算出し、その結果に基づいて、融資することができるか、金利はどの程度に設定すればよいか、などを判断します。
この説明は、イギリスのkiva・アメリカのLendingclubなど、P2P(個人間融資)のソーシャルレンディングを想定したものです。
日本のソーシャルレンディングではこうした融資自動化を行っている企業はなく、いずれも会社訪問や面談などアナログな方法で審査を行っているので、この説明には当てはまりません。現在のところ日本のソーシャルレンディングで「Fintech」色を前面に出しているところがないのもそうした理由かもしれません。
また、Amazonの取引データをみて返済能力を判断するサービスであるアメリカのkabbageや、Facebookの友達情報などを参照して信用度を評価するドイツのkreditechなどが紹介されています。
日本のサービスとしては唯一
maneoが少し紹介されています。
ただ、個人間融資の文脈でLendingclubなどと並んで紹介されているので、知らない人が見たらmaneoも個人間融資サービスなのだと誤解されるかも知れません。
第8章クラウドファンディングでは、融資額以外の投資額株式型、購入型、寄付型が簡単に紹介されています。
いろいろと書きましたが、全体としてFintechに関する最新の国内外の情報が過不足なく網羅されており、非常に良い本だと思います。
********
先日ソーシャルレンディング投資家の情報交流会に参加しました。
ファイアフェレットさん、不動産ローンウォッチさん、おしょわさんらブロガ―の方々や、他の投資家の方々と情報交換させていただきました。
みなさんソーシャルレンディングで順調に収益をあげており、最近は業者の数・案件の数とも増えており投資のしやすい環境になってきたことはありがたいとのことでした。
今後のmaneoとGMOクリック証券との提携によりどのような影響があるか、などが話題となりました。
金融庁による借り手の匿名化・複数化の指導は投資家からするとメリットがなく、是非もっと透明性の高い仕組みとしてほしいとの意見で一致しました。また、ソーシャルレンディング以外の投資の話もいろいろとうかがうことができ、大変勉強になりました。
印象に残っている参加者の一人のIさんは、まだ30代とお若く、ソーシャルレンディングは昨年始めたそうです。私の著書も読んでいただいたとのこと。
サラリーマンの傍ら株式を中心に投資されており、現在は退職して
専業投資家になったとのこと。大変うらやましい限りです。
デイトレードは行わず、安値の株を買ってある程度長期で保有するスタンスで、株式投資で高いパフォーマンスを上げていらっしゃるのですが、しばらく株を購入する予定がないときなどに資金を遊ばせておくのがもったいないため、ソーシャルレンディングで運用しているということでした。
********
2015年度確定申告の結果通知が来ました。無事
還付金245,679円が返ってきました。
今年もソーシャルレンディングの源泉徴収分を全額取り戻すことができました。
今年は青色申告に挑戦したので、のべ一ヶ月ほどの時間がかかり、また税理士の費用も2万円かかりましたが、それだけの価値はありました。
やり方は概ね理解できたので、来年以降はもう少しスムーズに行くと思います。
ソーシャルレンディングの収益はおそらく今後も少しずつ増えると思うので、いずれは別の節税方法を検討する必要があるかもしれませんが(法人化など)、当面は青色申告でカバーできそうです。
なお、私は税金の専門家ではないので、ここに書いた確定申告や青色申告の仕方が正しい保証はありません。
あくまでご参考とお考えください。次回は、maneo運用状況(2016年3~4月)の予定です。




- 関連記事
-