クラウドリースインタビュー(2)
- 2016/03/26
- 05:00
―どのように借り手を募集しているのか
今までの人脈や紹介先からの紹介が中心。
パチンコ業界はなかなか銀行からお金を借りにくく、ニーズは高い。
―借り手をどのように審査しているのか
まず、決算書は当然見る。
次に店舗の調査を行う。既存の店舗の収益が出ているか、お客が入っているか、といった観点で行う。
さらに、経営陣へのヒヤリングを実施し、人柄や保全のスキームを確認する。
審査には、銀行出身のメンバーもかかわっており、最終的には役員会にて決定する。
―飲食店は潰れる店も多いと聞くが、流行るかどうかをどのように見極めるのか
飲食で重要なのは、立地と、収益性の高い業態かどうか。
例えば、最近オイスターバーが増えているが、カキは、高い値段をとれる。
また、ほとんど調理が不要でオペレーションが楽なので、人件費もかからない。
カキは原価率が安い。通常の食材は30%程度だが、カキは20~25%程度のはず。
また、顧客が1件目に来るだけでなく、2件目としての需要もある。
さらに、シャンパンやワインを飲む人も多い。
こうした利益率が高い業態で、立地が良ければ儲かる可能性が高い。
デフレの時期が長く、一人2000円程度の焼き鳥屋などがはやっていたが、最近マインドが変わってきて、客単価の高い店のほうがよくなってきている。
―過去にはリースで損失を出したこともあるのか
損失を出したこともある。借り手の営業不振や、マーケットの変化、放漫経営によるもの。
ただ、全体の額からいえば、ごく一部だった。
そういった経験を踏まえて、対策を強化してきた。
―クラウドリースの営業者報酬はどの程度か。
リースによる利回りは12~15%で、そのうち営業者報酬として5%程度をとっている。
リースの場合は、貸金のような法律上の上限金利の制約はないが、大体その程度の利回りで貸している。
直接エンドユーザーのニーズを開拓することができるめ、他社に比べて、比較的高い利回りをとることができている。
借り手からは今のところ手数料はとっていない。
―顧客資産の分別管理はどのように行っているのか。
maneoマーケットに委託しており、当社では顧客の資産を直接管理していない。
―投資家から見て借り手を識別できるようにするのか
A社,B社などアルファベットで識別できるようにする。
―パチンコホール向けサービスのジャルコもJ-Lendngをスタートしたが、サービス内容に違いはあるのか。
ジャルコの田辺社長とは面識はある。
業態としては近く、今後やろうとしているところは近いかもしれない。
ただ、ジャルコはリースは手掛けておらず、貸金業のみだと思う。
―他のソーシャルレンディングサービスとの違いは
当社はリース・割賦などを通じて中小企業の支援をずっとやってきた。
資金のニーズがどこにあるかはよく知っており、お金の貸出先に困ることはない。
既存のクラウドファンディング業者はそれほど意識していない。
それよりも、どう顧客を開拓して、保全を図っていくかに注力している。
―現在の経営状況は
毎年1億円程度の利益は出ており、経営は順調といえる。
16年間安定して経営してきた実績がある。
―財務諸表の公開の予定は
上場していないので、公開はしていない。
今後は、状況に応じて考える。
―現在の社員数は
ダーウィン・クラウドリース合わせて18名。
そのうち、クラウドリースだけやっている社員は4名。
―現在の投資家数は
今のところ投資家は300人程度。
これだけの方が登録してくださることはありがたい。
―貸出金額の目標は。
まず年間30億を目指している。
それだけできれば、経営的には安定する。
営業力も強まり、よい案件もきやすくなると考えている。
―今後の展望は。
まずは認知度を高めて、借り手となる企業にアピールしたい。
そのうえで、どういう方向を目指すか考えたい。
対象業種は、店舗ビジネスだけでなく不動産関連も考えている。
今後は、貸金もやっていく予定。
―最後に、投資家にアピールしたい点は
投資家の貴重なお金を預かっているので、安全な案件を丁寧にリリースしていきたい。
私はリース、割賦事業に20年以上かかわっている。
借り手の中には、1店舗から始まり、上場した企業もある。
こうした事例のように、成長意欲の高い企業に資金が流れて世の中が活性化することは大いに意義がある。
利回りも当然重要だが、やる気ある事業家の資金になることは非常に重要だと考えている。
以上
次回は、ラッキーバンク運用状況(2016年1月~2月)の予定です。



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