先日紹介したクラウドクレジットに続き、また新たな
投資型クラウドファンディング「jitsugen」がサービスを開始しました。
運営するのはその名も「株式会社クラウドファンディング」です。
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jitsugen2014年7月7日から募集を開始した第1弾案件の概要は以下の通りです。
<三ッ星シェフの満腹ダイエット弁当>
・投資先:「株式会社おいしいプラス」
・予定分配率 : 売上(税抜)の10%
・目標リターン: 1.75倍
・契約期間: 6年間
・申込単位:500,000円
・分配支払: 年二回、半期ごとの業績に応じて
・募集金額: 3500万円
・運営手数料 :当該事業の売上(税抜)の3%
(ただし半期ごとの投資家分配が投資元本を回収できるペースでなかった場合は0%)
・契約方法: 匿名組合員になろうとする方は、取扱者のウェブサイトよりお申し込みいただき、取扱者によるお電話もしくは面談のうえ営業者と匿名組合契約を締結します。 なお、本契約は、出資者が出資金の払込をすること及び取扱者が出資者の本人確認をすることをもってその効力を生じます。
従って、出資金が払い込まれていても本人確認ができない場合には、申込がキャンセルされたと見なす場合があります。
一度契約した本匿名組合契約については、一定の場合を除き、契約の取消、中途の契約解除ができませんおで、充分ご検討のうえお申し込みください。 予定分配率は 売上(税抜)の10%とあり、業績によってリターンは変動するようです。
想定通りの業績だった場合は、
6年で約1.75倍のリターンを得られるとのことで、
年利に換算すれば単利計算で約12%となります。
事業計画書にいくつかシミュレーションが示されており、
楽観的なシナリオでは年利19.7%、もっとも悲観的なシナリオでは2年目で経営破たんし、最終利回り-91.5%とのことです。
ソーシャルレンディングと比べるとややハイリスク・ハイリターンと言えるでしょう。
投資期間は6年間と非常に長いですね。
せめて3年くらいにしてもらえるとよいのですが。
また、
最低投資金額は50万円と高い金額です。
クラウドクレジットも金融業免許の関係で50万円でしたが、同じ理由でしょうか。
「jitsugen」も「株式会社おいしいプラス」も新会社であるにも関わらず、投資期間6年・最低投資金額50万円というのは非常にハードルが高いように感じます。
株式会社クラウドファンディングが徴収する
運営手数料は成功報酬型で、事業から一定以上の売り上げが上がった場合のみ発生する形になっています。
運営手数料は
売上の3%で、maneoと比べるとやや低いようです。
契約の際は、
取扱者(株式会社クラウドファンディング)との電話もしくは面談が必要だそうです。
これも法律で求められているのでしょうか。
事業計画書が公開されており、そちらを見たところ、契約形態についてmaneoやAQUSHなど既存のソーシャルレンディングと大きく異なる点があるようです。
匿名組合契約の相手は、株式会社クラウドファンディングではなく、営業者(この場合は株式会社おいしいプラス)となるという点です。
資金も、営業者の口座に直接振り込むようになっています。

リスク説明によると、主なリスクは以下の通りです。
・流動性リスク(途中で解約不可)
・売上が想定を下回ることによる元本割れのリスク
・営業者(「株式会社おいしいプラス」)の破綻・債務超過のリスクリスクの種別としてはソーシャルレンディングとほぼ同様のようです。
匿名組合契約の相手が直接営業者になるということは、逆にサービス会社(jitsugen)が破綻した場合に資金が損なわれるリスクはないということかも知れません。
なお、この案件は
現時点ですでに3500万円を集めており、満額となっています。日経新聞などでも紹介されており、注目度は高いようです。
株式会社クラウドファンディングの代表取締役社長は伊東さんという方で、30代半ばとお若いようです。
野村証券・モルガンスタンレーで営業を担当されていたそうです。
予め利率が決まっており、とりあえず出資先が破綻さえしなければ元本と金利が返ってくるソーシャルレンディングと異なり、
売り上げによってリターンが変わってくる点が大きな違いであると感じます。
事業の収益性・将来性を見極める目が必要になるということなのでしょうが、自分にはこの弁当販売事業自体の成否はよくわかりません。
セミナーなどの機会があればぜひ参加し、さらに情報を収集したいと思います。

