2013年ソーシャルレンディング5大ニュース(2)
- 2013/12/25
- 05:00
(前回の記事)
2013年ソーシャルレンディング5大ニュース(1)
<2位>AQUSH 新サービス「グローバルファンド」開始(7月)
AQUSHが新サービス「グローバルファンド」を開始しました。
AQUSHを通じて米ソーシャルレンディング「Lending Club」へ投資できるというサービスです。
予定投資金利は6.5%(営業者報酬引き前)となかなかの水準です。
海外投資でありながら為替リスクがなく、また貸出先の規模が大きいため、貸出希望額のほぼ100%が貸付できるという点が画期的です。
また、同時期に「ecoエネルギーファンド」もサービス開始しました。
こちらは太陽光発電など環境関連の事業に特化したサービスです。
(関連記事)
AQUSHが新サービス「AQUSHグローバルファンド」を開始
<1位>日本クラウド証券 ソーシャルレンディングサービス「クラウドバンク」開始(12月)
日本クラウド証券がソーシャルレンディングサービス「クラウドバンク」を開始しました。
日本初の「証券会社が提供するソーシャルレンディングサービス」です。
元AQUSHの大前氏が3月に日本クラウド証券の社長に就任してわずか8か月程度でサービスを立ち上げたことになります。
maneo,AQUSH,SBIソーシャルレンディングに続き、3年ぶりに新たなソーシャルレンディングサービスが生まれました。
12月の最新ニュースですが、今年1番のニュースと言えるでしょう。
まだ現時点ではサービス内容詳細について未公開の部分も多いのですが、現在募集されている第1弾案件「新興国マイクロファイナンスファンド」は、マイクロファイナンス機関(MFI)を通じて、東南アジアの貧困地域の人々に融資を行うというものです。
「証券会社が提供するソーシャルレンディングサービス」としてどのような特徴・強みが発揮されるのか、今後の案件に注目したいと思います。
(関連記事)
日本クラウド証券「クラウドバンク」サービス開始・第1弾案件は新興国マイクロファイナンス
<総括>
2013年の日本経済は、アベノミクス・異次元緩和といった景気のよい話題で持ちきりでした。
日経平均も5年ぶりの水準に回復しました。
しかし、ソーシャルレンディング業界には今のところアベノミクスの良い影響も悪い影響も見られません。
どこ吹く風という感じでしょうか。
(いずれ金利水準が上がってくれば影響が出てくるかもしれませんが)
マイペースなところが一つの魅力だと言えるかもしれません。
さて業界の話題としては、何といっても日本クラウド証券が新たなプレイヤーとして参加したことが挙げられます。
証券型クラウドファンディングサービス・ソーシャルレンディング「クラウドバンク」を相次いで立ち上げたスピード感は、ベンチャー企業並みです。
新聞などメディアでの注目度も高いようです。
また、AQUSHはグローバルファンドという日本にいながらにして海外のソーシャルレンディングに投資できる画期的なサービスを開始しました。
是非今後はアメリカ以外のソーシャルレンディング会社とも提携を進め、世界各地に投資できるようにしてほしいと思います。
一方、maneoの経営は完全に軌道に乗ったと言ってよいでしょう。
今後も新たな貸出先の開拓に力を入れていただきたいと思います。
SBIソーシャルレンディングについてはあまり新たな話題はありませんでした。
是非来年も頑張っていただきたいと思います。
また、ソーシャルレンディング各社の創業者の去就にも大きな動きがあった年でした。
AQUSH創業者の一人である大前氏が副社長を退任し、日本クラウド証券の社長に就任したのには驚きましたが、さらにmaneo創業者の妹尾社長も退任しました(現在は副社長)。
いずれもまだお若く、これからの動向にも注目が必要です。
2014年はソーシャルレンディングがブレイクする年となることを祈りたいと思います。
(昨年も書きましたが・・・)
