日本クラウド証券「クラウドバンク」サービス開始・第1弾案件は新興国マイクロファイナンス
- 2013/12/04
- 05:00
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クラウドバンク
口座開設も受付開始しています。
サービスの特徴は以下の通りです。
・証券会社が提供する日本初の「クラウドレンディングサービス」
・予想年間投資利回り: 5.2% (案件により異なる)
・最低投資金額: 3万円 ~ 上限なし
・貸出期間:案件により異なる。
・口座開設・販売手数料0円
ただし金利に対して営業者報酬がかかる。
・リスク
投資先破綻リスク
→投資先破綻の場合、利回り・元本保証なし
事業社破綻
→分別管理しているので保全される
見たところ、内容としては従来のソーシャルレンディング(maneo,AQUSHなど)とほぼ同様です。
「証券会社が運営している」という点が従来と異なると言えますが、サービス内容にどのような影響
を及ぼすものかは不明です。
また、現時点で募集されている案件は次の1つのみです。
<新興国マイクロファイナンスファンド>
マイクロファイナンス機関(MFI)を通じて、東南アジアの貧困地域の人々に融資を行います。
・金利 :5.0%(変動)
・募集金額:5000万円
・貸出期間:6カ月 (元本一括返済)
・分配金支払いは3カ月ごと
・担保・保証なし
・リスク
金利変動リスク
信用リスク
為替変動リスク
カントリーリスク
金利は5.0%とのことですが、固定ではなく変動する可能性があるようです。
変動とは、下振れするだけでなく上振れすることもあるということでしょうか?
確認してみないとわかりませんが。
募集金額5000万円とは、第1弾としてはかなり大きな金額と言えます。
全く実績のないサービスが5000万円もの資金を集めるのは難しいように思えますが、どうなるでしょうか。
貸出期間6カ月はソーシャルレンディング案件としては比較的短いと言えます。
返済方法は元本一括のようです。
また、分配金支払い方法の「3カ月」ごとというのはこれまでなかったものです。
maneoもAQUSHもSBISLも分配金支払いは毎月でした。
リスクとしては、通常のソーシャルレンディングにもある「信用リスク(貸し倒れのリスク)」に加えて、
・ 金利変動リスク
為替変動リスク
カントリーリスク
の3つのリスクがあります。
仮に貸し倒れが起きなかったとしても、金利や為替の変動により元本や分配金が少なくなってしまうリスクがあるということです。
従来のソーシャルレンディングよりも、ミュージックセキュリティの手掛けているマイクロファイナンスファンドなどの方が内容的により近いと言えます。
これらのリスクを考えると、投資家にとっては第1弾の案件としてはややハードルが高いように思います。
今後予定されている案件は以下の通りです。
・不動産担保型ローンファンド : 5.0%
・中小企業型ローンファンド : 7.0%
・代替エネルギー特化型ローンファンド: 5.0%
・中小企業向け担保型ローンファンド : 6.0%
・新興国不動産担保型ローンファンド : 6.0%
いずれも詳細は未公表ですが、タイトルからすると現在maneo,AQUSH,SBISLが手掛けているサービスとかぶる部分が多そうです。
(「新興国不動産担保型」はこれまでなかったものですが)
いずれにせよ、新しいソーシャルレンディング会社が約3年ぶりに誕生したことになります。
事業者リスク分散の観点から、maneo,AQUSH,SBIに加えて投資先の選択肢が増えたことは歓迎すべきでしょう。
「証券会社のソーシャルレンディングサービス」に、従来のものと比較してどのようなメリットがあるのか、今後も注視していきたいと思います。
自分も取り急ぎ口座開設します。