【セミナーレポート】日本クラウド証券「春うららかな書房・新株式募集説明会」
- 2013/09/18
- 22:28
その様子をお伝えします。
今回株式を発行して資金を募集するのは、「春うららかな書房」という中古書籍を扱う会社です。
日本橋で行われた説明会の参加者は50名ほどで、会場はほぼ満席でした。
参加者は40代~50代くらいのサラリーマンらしき人が多かったようです。
証券業界、あるいは出版業界の方でしょうか。
会場にはテレビカメラが入っており、後で聞いたらNHKの取材とのことでした。
日経新聞の記事となったことといい、このクラウドファンディング第1号募集についてはメディアの関心も高いようです。
初めに、日本クラウド証券社長(元エクスチェンジコーポレーション副社長)の大前氏から、クラウドファンディングと今回の資金募集の概要について説明がありました。
説明内容のうち印象に残った部分は以下の通りです。
・日本クラウド証券(旧みどり証券)は、グリーンシート発行の主幹事として140社以上の実績がある。
そのうち16社が上場を果たした。
資金調達金額は計107億円。
・クラウドファンディングとは、企業やプロジェクトに対して、インターネットを通じて幅広く個人から資金を募る仕組み。
クラウドファンディングは世界全体では約5000億円の規模があるが、米英が多くを占めており、日本は約80億円ほどの規模しかない。
・クラウドファンディングには5つのタイプがある。
寄付型
購入型
貸付型(maneo,AQUSHなど)
ファンド型
エクイティ型(←今回募集するグリーンシートはこれに該当する)
・グリーンシートを引き受けて資金を募集するには、証券会社の資格が必要。
・クラウドファンディングは、日本において大きなポテンシャルを秘めている。
(世界一現預金が多く、低金利が続いており、貸出は増えていない。)
・貸付型のクラウドバンクも準備中。
・一般の株式公募増資と、今回の「春うららかな書房」の公募増資の違いは以下の3点
・非上場企業の株式である
・利益だけでなく、「共感と参加」がキーワード
・ソーシャルメディアを積極的に活用したこと(Youtube,Facebook,twitter)
・株式の公募期間は9月26日(木)まで。
口座開設の手続きにも時間がかかるため、なるべく早めに申し込んでほしい。
次に春うららかな書房の道下社長から、業務の概要と今後の計画などについて説明がありました。
・春うららかな書房は古書店として30年の業績がある。
現在はコミックの卸しが中心。
・昨年の売り上げは約29億円。
・ネットカフェやコミックレンタル向けのコミック卸しとして、高いシェアを持つ。
・今後は美容室向けの雑誌デリバリに力を入れたい。
・カンボジアのプノンペンに、コミックのクリーニングやシリーズをそろえたりする作業のための工場を運営している。国内で行うよりも安くできる。
・今回クラウドファンディングを活用した理由は、単なるお金以外のメリットを感じたから。
投資家からお金だけでなく様々な形で応援してほしい。
参加者からも活発に質問が出ていましたが、春うららかな書房の業務内容・計画についての質問が多いようでした。
また、
「株式を購入したとして、どうやって売却したらよいのか?」
と大前さんに質問させていただいたところ、
「普通の株式と同様相対取引になる。
日本クラウド証券を通じて売却できる。
ただし流通量が少ないのですぐに売却できるとは限らない。」
との回答でした。
はっきり言って自分は株式投資の経験がそれほどあるわけでもなく、またこの「春うららかな書房」のビジネスが将来どれほど有望なのかを判断するだけの見識もありません。
また、上記の他にもいろいろと不明な点はありますが、仕組みを理解するにはやはり自ら体験するのが一番早いだろうと思いますので、まずは少ない資金で投資してみたいと思います。