MRIインターナショナル社の資産消失問題とソーシャルレンディング
- 2013/06/22
- 19:12
<以下引用>
MRIインターナショナル社の資産消失問題に関して、
maneoあてにも何通かお問い合わせが寄せられました。
(以下、頂いたお問い合わせの一部抜粋。お名前は伏せさせていただきます)
先日MRI社の損害事件で、金融庁は第2種金融商品取扱業者の調査が不十分と言われています。
同じ立場のmaneoは健全な会社であると、投資家達にご説明する(Webページに声明文書をアップするなど)などのご対応をしてはいかがでしょうか??
私はmaneoの運用実績などがグラフで常に見れるようになっていますので、非常に透明性が高く、正しく運用できていると思っておりますが、
更に言葉でご説明していただけるとなお投資する立場の者としては安心できます。
(以上、抜粋終わり)
MRIインターナショナル社の件では(過日のAIJ事件もそうでしたが)、
投資家の皆様からお預かりした資金を自社の運転資金や他の投資家への配当に『流用』したものとされております。
これは、投資家からお預かりした資金を『分別管理』していなかったことから発生している問題です。
投資資金が投資対象に向かっており、しかし、投資対象から想定する収益が上がらず、
元本が毀損するリスクとは別の問題です。
メルマガでもお伝えしたこともありますし、募集ページにも重要事項説明書にも記載しておりますが、
maneoにも『借入先からの返済が行われず元本を毀損するリスク』はあります。
また、maneoサービスの主たる営業者であるmaneo社(貸金業務)やmaneoマーケット社(投資家からの資金の募集・勧誘業務)の倒産リスクもあります
(お陰様で黒字運営はできておりますが)。
ただ、MRIインターナショナル社やAIJ社の資産消失問題は、上記『信用リスク』や『倒産リスク』とは全く問題の性質が異なります。
本来、投資家の資金は、営業者の資金とは『分別管理』することが求められております。
maneoの仕組みにおいては、この分別管理を徹底するために『maneoエスクロー社』が存在します。
投資家の皆様のご資金は、投資対象へ向かうまでの間、あるいは投資対象からの元本および収益が分配された後は、
このmaneoエスクロー社の『レンダー資金口』という口座にて管理されています。
要すれば、投資家の皆様のお金は、主たる営業者であるmaneo社およびmaneoマーケット社とは別の会社・別の口座で分別管理されており、
営業者の運転資金や元本および収益への分配に流用している事実はございませんので、ご安心ください
(ご安心くださいというのも変な話で、当たり前の事なんですが…)。
<引用終わり>
MRIの被害にあった個人投資家は約8700人にも上り、ほとんどが日本での被害だったそうです。
出資金の大半を個人投資家に約束した運用には回さず、他の投資家への配当金の支払いに流用していた疑いが持たれています。
MRIが手掛けていたのは、米国のMARS(Medical Account Receivables、診療報酬請求債権)を運用対象とした金融商品で、円建てで年6%~9.6%の高利回りをうたっていました。
maneoの案件の中には「保険療養費立替金支援ローン」などがあり、5%~8%の利回りをうたっています。
maneoに問い合わせをしたという投資家の方も、MRIの報道を見て思わず不安を覚えたのでしょう。
さて、「maneoは(MRIと同じような)投資詐欺であるかどうか」は非常に答えを出すのが難しいテーマであり、また別の記事で詳細に検討してみたいと思います。(個人的にはもちろんmaneoもAQUSH・SBIソーシャルレンディングとも投資詐欺ではないと思ってはいますが)
とりあえずここでは、上記maneoのメールにある「maneoは顧客資産を分別管理しているから資産消失は起こり得ない。」という主張について考えてみたいと思います。
報道によると、MRIも「分別管理を行っている」と虚偽の説明をして投資家から資金を集めていた可能性も出ているそうです。
また、数年前にはFX会社が何社か破綻しましたが、その際も分別管理をうたっていながら実は資産を流用していたことがありました(すみません、正確な会社名は覚えていないのですが)。
そもそも業者が分別管理をうたっていても、その主張自体の真偽がわからないのであればあまり安心材料とはなりません。
必ずしも「業者が分別管理をうたっているから安全」とは言えないということです。
(繰り返しになりますが、個人的にはもちろんmaneoもAQUSH・SBIソーシャルレンディングとも投資詐欺ではないと思ってはいます)
