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ソーシャルレンディングの金利水準は妥当なのか

ソーシャルレンディング(事業者向けローン)について、次のような意見を時々耳にします。

「ソーシャルレンディングの借入金利は銀行借り入れなどに比べて高すぎる。
 この金利で借りるのは、銀行から借りることができないような信用力のない事業者だけである。
 そのような相手にお金を貸すのはリスクが高すぎるので、投資対象としては不適切である。」

この、「ソーシャルレンディングの金利水準が銀行借り入れなどに比べて高すぎる。」というのは本当なのでしょうか。
「みなと銀行」という地銀が中小企業向けの無担保フリーローンサービスを最近開始したので、そのサービス内容と比較してみます。
「中小企業向けの無担保フリーローン」というサービスは、maneoやAQUSHの事業者向けローンと同様です。

みなと事業者向けフリーローン

サービス概要は以下の通りです。

・使い道
自由です。消費資金のほか事業資金(運転資金、設備資金、法人への転貸資金)にもご利用いただけます。

・融資金額
 10万円以上、300万円以内(1万円単位)

・融資期間
 6か月以上、7年以内(6か月単位)

・借入金利・金利種類
 固定金利 年5.8%・年8.8%・年10.8%・年11.9%・年14.9%のいずれか審査のうえ、決定させていただきます。



現在、maneo,AQUSHの借入金利(借り手にとっての金利)は以下の通りです。

・maneo
 6%~15%程度(案件により異なる)

・AQUSH
 4.0%(グレードAA)~8.5%(グレードD)

上記を見ると、みなと事業者向けフリーローンの金利の範囲はmaneo・AQUSHとあまり違いはないと言えます。

もちろん借り手の信用状況や借入条件によって金利は当然変わってくるので、なかなか単純には比較できないのですが、ソーシャルレンディングの金利水準は銀行の類似サービスと比較しても決して高いとは言えません。(安いとも言えませんが)

「ソーシャルレンディングの借り手は、銀行の審査が通らないような信用力の低い業者ばかりである。」という評価は適切ではないでしょう。
信用力の高い借り手にとっても、ソーシャルレンディングで借入を行うことは選択肢として十分あり得ると言えます。






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中田健介(けにごろう)

Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

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