ソーシャルレンディングの金利水準は妥当なのか
- 2013/01/09
- 10:15
「ソーシャルレンディングの借入金利は銀行借り入れなどに比べて高すぎる。
この金利で借りるのは、銀行から借りることができないような信用力のない事業者だけである。
そのような相手にお金を貸すのはリスクが高すぎるので、投資対象としては不適切である。」
この、「ソーシャルレンディングの金利水準が銀行借り入れなどに比べて高すぎる。」というのは本当なのでしょうか。
「みなと銀行」という地銀が中小企業向けの無担保フリーローンサービスを最近開始したので、そのサービス内容と比較してみます。
「中小企業向けの無担保フリーローン」というサービスは、maneoやAQUSHの事業者向けローンと同様です。
↓
みなと事業者向けフリーローン
サービス概要は以下の通りです。
・使い道
自由です。消費資金のほか事業資金(運転資金、設備資金、法人への転貸資金)にもご利用いただけます。
・融資金額
10万円以上、300万円以内(1万円単位)
・融資期間
6か月以上、7年以内(6か月単位)
・借入金利・金利種類
固定金利 年5.8%・年8.8%・年10.8%・年11.9%・年14.9%のいずれか審査のうえ、決定させていただきます。
現在、maneo,AQUSHの借入金利(借り手にとっての金利)は以下の通りです。
・maneo
6%~15%程度(案件により異なる)
・AQUSH
4.0%(グレードAA)~8.5%(グレードD)
上記を見ると、みなと事業者向けフリーローンの金利の範囲はmaneo・AQUSHとあまり違いはないと言えます。
もちろん借り手の信用状況や借入条件によって金利は当然変わってくるので、なかなか単純には比較できないのですが、ソーシャルレンディングの金利水準は銀行の類似サービスと比較しても決して高いとは言えません。(安いとも言えませんが)
「ソーシャルレンディングの借り手は、銀行の審査が通らないような信用力の低い業者ばかりである。」という評価は適切ではないでしょう。
信用力の高い借り手にとっても、ソーシャルレンディングで借入を行うことは選択肢として十分あり得ると言えます。
