【書籍紹介】ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方(1)
- 2012/08/18
- 12:13
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![]() | ソーシャルファイナンス革命 ~世界を変えるお金の集め方 (生きる技術! 叢書) (2012/06/30) 慎 泰俊 商品詳細を見る |
業界内で話題になっていた書籍ですが、ようやく読み始めました。
内容の濃い本のようなので、何回かに分けて紹介していきたいと思います。
著者の慎 泰俊氏は81年生まれとまだ若い方ですが、モルガン・スタンレーキャピタルを経て、PEファンドの投資プロフェッショナルをされています。また、2007年に日本初のマイクロファイナンスファンドを企画されています。
最初に、資本コストのモデルについて説明されています。
<資本コストのモデル>
・資本コストとは
資金調達の価格(借入の金利・投資リターン)のこと。
・資本コスト = 待つことの対価 + リスクの対価 + 情報取得の対価
・待つことの対価
今日の消費を将来に遅らせることの対価と、お金が戻ってくるまでの機会費用
・リスクの対価
投資リターンがばらつくことを受け入れることの対価・元本が返ってこない確率を受け入れる対価
・情報取得の対価
相手のことを調べるのに必要なコスト
銀行定期預金とソーシャルレンディングに当てはめると、
定期預金 ソーシャルレンディング
待つことの対価: 返済までの期限は数年 返済までの期限は数年
リスクの対価: 元本割れの確率は低い 元本割れの確率は高い
情報取得の対価: 銀行のことを調べる必要はほとんどない 事業者・貸出先について調べる必要がある
ということで、ソーシャルレンディングの方が定期預金よりも資本コストが高い(金利が高い)ということの説明がつきそうです。
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