AQUSHセミナー行ってきました!
- 2011/01/23
- 19:04
セミナーの様子をレポートします。
セミナーの概要は以下の通りです。
【以下AQUSHニュースレターからの引用】
<AQUSHセミナー(無料)>
・内容:「AQUSHって何?」
・講師:エクスチェンジコーポレーション 取締役副社長 大前和徳
・開催場所:千代田プラットフォームスクウェアB1階 ミーティングルーム
〒101-0054 東京千代田区神田錦町3-21
・日時:2011年1月20日(木)19:30~21:00
AQUSHチームの大前が、借り手の審査基準やAQUSHグレードの評価方法、投資の安全性確保のための仕組みや他社サービスとの違いなどを詳しくご説明いたします。また、先進のテクノロジーを活用したAQUSHウェブサイトの利用方法を、実際にデモを行いながら体験していただきます!
AQUSHに興味のある方は勿論、既に口座開設は済んでいるけれどもAQUSHの仕組みに疑問をお持ちの方も、AQUSHのことをよく理解いただく絶好の機会です。 また、セミナーの模様はUstearmでライブ動画配信する予定ですので、遠隔地の皆様にもウェブを通じてご参加いただけます。さらに、会場にお越しのセミナー参加者の皆様とは、ライブ配信終了後も質疑応答のセッションを予定しております。
【Ustream配信情報】
配信日時:2011年1月20日(木)19:30~21:00
配信URL(予定):http://www.ustream.tv/channel/aqushセミナー
AQUSH Twitterアカウント:@aqush
Twitterアカウントをお持ちの方は@aqushをフォローしていただければ、簡単にご覧いただけます。また、当日のハッシュタグは#aqushでお願いいたします。
【引用終わり】
なお、セミナーの申し込みは誰でもできます。
無料なので気軽に申し込んでみてください。
強引に勧誘されるというようなことももちろんありませんでした。
http://www.aqush.jp/blog/seminar/
さて、セミナーのレポートです。
会場は千代田プラットフォームスクウェアというビルのB1階でした。
AQUSHの事務所ビルではなく、会議室やセミナー会場向けのビルのようで、他にもいろいろなセミナーが開催されていました。
ちなみに自分はビルの名前しかメモっていかなかったので、ビルについたあと何階の会議室かわからずちょっとうろうろしてしまいました。当日のセミナー一覧はビルの中に掲示されていたのですが、「AQUSHセミナー」というのがなかったので。(後で気づいたのですが、「エクスチェンジコーポレーションセミナー」と掲示されていました。)
というわけでちょっと遅れましたが、なんとか会場にたどりつきました。
会場はセミナー会場というよりもちょっと広めの会議室という感じで、1つのテーブルを講師と参加者が囲んで気軽に話しあうような雰囲気でした。
講師はエクスチェンジコーポレーション(AQUSHの会社)の取締役副社長の大前さんでした。Powerpointを駆使して熱くプレゼンしてくれました。
参加者は自分を含めて4名でした。人数は若干少なかったのですが、皆さんメモをとりながら話を聞くなど大変積極的でした。途中でも質問や意見が相次ぎ、皆さんのAQUSHに対する期待の高さを強く感じました。
説明内容は以下の通りでした。
(なお、あくまで自分がとったメモを元に書いていますので、必ずしも正確でない部分もあるかも知れません。ご了承ください。)
■海外のソーシャルレンディングの状況
・海外ではすでにソーシャルレンディングサービスがある程度普及している。
・AQUSHの仕組みはイギリスのZOPA(ゾーパ)というソーシャルレンディングサービスをモデルとしている。
・ZOPAの借り手は、ローンの比較サイトから誘導されてくる人が多い。消費者金融よりもかなり低い金利で借りられることが借り手にとっての大きなメリット。
・ソーシャルレンディングは日本にも海外から3~4年のタイムラグを経て入ってきた 。
■日本のソーシャルレンディングの状況
・日本で現在サービス提供しているのはmaneo(マネオ)とAQUSH(アクシュ)の2社
・maneoは個人向けから飲食店などへの貸出中心にビジネスモデルをシフトしつつある
・AQUSHは個人向けローンが多い。一人に対する貸出額は平均約50万円
・AQUSHは、ソーシャルレンディングでの個人向けシェアは約70%
・「SBIソーシャルレンディング」が今年の春に参入予定。脅威というよりもソーシャルレンディングの知名度をあげるチャンスととらえている。
■AQUSHのビジネスモデル(審査について)
・借り手の審査は会社が行う。金利は貸し手が決める。誰に貸すかは決められない。
・返済の延滞はサービス開始以来1年間で0件。そのため、昨年の実績ではグレードDに貸した人が一番利回りがよくなっている。
・maneoは、複数の人から集めたお金を1人に貸すというモデル。これに対し、AQUSHは複数の人から借りたお金を複数の人に貸す。これは、返済の延滞・貸し倒れのリスク分散のためである。
・借り手の審査は、JICC・CIC・FICOという外部の信用情報機関からの情報と、年収・年齢などの個人属性情報を元に行っている。
・審査の結果、借入申込者の8割以上は借入不可となっている。現在審査は比較的厳しくしている。貸し手に対する信用を得るため。
・借入を認めた場合、借り手の信用状況に応じてグレードを決定する。グレードはAA・A・B・C・Dの5段階 。
・借り手の平均年収は500万円~600万円と比較的高い。
・借入目的の上位は、自営資金:39%・教育資金:14%・自動車関連資金:11%
・AQUSHではあくまで借り手の信用状況や属性に基づいて審査を行っており、使途は審査に影響しない。自営資金であっても、そのビジネスの内容は審査しない。
・貸し手の平均利回りは7.68%・借り手の平均利回り:9.18%。消費者金融の平均利回りは17.31%なので、借り手にとってのメリットは大きい。
■AQUSHのビジネスモデル(貸出について)
・日本の法律では個人間の金の貸し借りは原則禁止。そこで、maneo・AQUSHでは、直接の貸し借りではなく間に「匿名組合」が入る形とした。
・グレード・金利ごとに匿名組合が設定されている。グレードが5段階×金利が4%~15%の12段階なので、匿名組合は60個あることになる。
・貸し手は、どの匿名組合に貸し出しを行うか(どのグレードにいくらの金利で貸すか)を選択できる。
ただし、あまり高い金利を選択すると、なかなか貸し出しが実施されないことになる。低い金利を選択する方が貸し出しは実施されやすい。
・同じグレードに複数の貸し手が居た場合、金利の低い方から貸し出されていく。
ただし、借り手と貸し手が1対1にならないように調整はしている。(リスク分散のため)
・貸し手は、グレード・金利と貸付充当率の対応を「AQUSHマーケット・ヒートマップ」で確認できる。
貸付充当率とは、ある匿名組合への出資額のうち、実際にどれだけの金額貸し付けられているかを表す比率である。
・貸し手に対して、グレードごとの予想貸倒率が提示される。この値は、現在のところ実績値ではなく、他社の統計情報から算出している。(実績値は現在のところ貸倒率0%)
・返済の遅延が発生した場合、返済日数に応じて「遅延損害金」が貸し手に支払われる。
・貸出期間は全ローン一律36ヶ月 ただし貸し手はいつでも手数料なしで繰り上げ返済が可能。(銀行などは繰り上げ返済に対して手数料を設定していることが多い)

■AQUSHのビジネスモデル(その他)
・AQUSHの倒産時に貸したお金はどうなるかについて。借り手からの資金は分別管理はしているが、倒産時には返ってこないケースもあり得る。
・システムの開発・運用はすべて自社で行っている
■AQUSHの理念
・「お金」「リスク」「リターン」「よろこび」をシェアする。
・Amazonや楽天は、小売り・流通の中間業者を排除することでコストを削減した。ソーシャルレンディングは、金融の中間業者の排除を目指している。
・将来は、銀行もAQUSHを通じて貸し出しを行うような「場づくり」を目指す(韓国ではそうなりつつある)。
■今後の課題
・現在、お金をかけて広告はほとんどしていない。今後、ローンの比較サイトなどに掲載していく予定
・現在の資本金は1.7憶。もっと資本金を増やしたい。信用を得る意味でも投資家を増やしたい。
・現在のユーザー数は借り手・貸し手合わせて約3600名だが、もっと増やす必要がある。特に借り手を増やしたい。
・今後の方向性をどうするか。金融サービス(お金の面でのメリットはあるが、冷たいイメージ)の面を強化していくか、ソーシャルメディア(借り手・貸し手相互のコミュニケーションを促進)としての面を強化していくか。
・現在のモデルでは、貸し手は返済金をこまめに再投資しないとならない。わずらわしいと感じる人もいる。
・借り手がもっと気軽に借りられるようにするには。例えばカードで借りられるようにするなど(イギリスではカードローン+ソーシャルレンディングのサービスがある)
以下は自分の感想です。
講師の大前さんは、金融だけでなくIT・経済全般について大変豊富な知識を持っていらっしゃる方で、質問にも的確に回答されていました。
自分は、今回のセミナーに参加して改めてソーシャルレンディングの将来性を強く感じました。
借り手・貸し手双方にとって大きなメリットのあるこのビジネスモデルが普及しないはずはありません。
既に海外での成功例もあり、今後SBIのような大手も参入するとのことなので、ブレイクするのは時間の問題と思います。
セミナーの説明の中で特に印象に残っているのは、返済の延滞はサービス開始以来1年間で0件だということです。もちろん今後も延滞0件が続くかどうかわかりませんが、貸し手にとっては大いに安心できる情報です。
また、AQUSHの仕組みが大変洗練されているのも印象的でした。特にグレード・金利ごとの貸付状況が一目でわかる「AQUSHマーケット・ヒートマップ」は、貸出の戦略を考える上でとても役に立ちそうです。
AQUSHはmaneoに比べて若干仕組みが理解しにくいところがあるのでユーザーから敬遠されているのかも知れません。自分もセミナーに行くまでははっきり言って難しいという印象を持っていました。
しかし、説明を受けて、大変合理的な仕組みであることがわかりました。借り手・貸し手にとって最適な金利が決定できるように、また貸倒のリスクが集中しないようによく考えられています。
来週からさっそく入金し、貸出を開始しようと思います。