ソーシャルレンディング3社の徹底比較(2012年版)(借り手編)
- 2012/03/24
- 20:04
ソーシャルレンディング会社比較 (内容・数値はいずれも2012年2月時点) | ||||
maneo(マネオ) | AQUSH(アクシュ) | SBIソーシャルレンディング | ||
ファンド型 | ||||
(フリーローン(2年・3年) | ||||
借換ローン(3年)) | ||||
借り手関連 | 金利(借り手側) | (不明) | 6.74%~17.92% | ・フリーローン:6.0%~17.5% |
(平均ローン約定金利11.0%) | ・借換ローン:9.5%~14.5% | |||
・借り手は金利を指定できない。(AQUSH内のマーケットにより決定される) | ・金利はSBISLが決定 | |||
借入限度額 | (不明) | 10万~300万円 | ・フリーローン:10万円~300万円 | |
・借換ローン:10万円~500万円 | ||||
手数料(借り手側) | なし | 借入時に借入金額の4.0%相当額 | 借入元本の3.0% | |
使用用途 | FCの開業費用やコーポラティブハウスの建設費用などテーマ性の高い借入目的 | 自由 | ・フリーローン:自由(借換は除く) | |
・借換ローン:借換のみ | ||||
担保・保証人 | フランチャイザーや法人代表者などが保証人となる場合がある。 | 不要 | 不要 | |
不動産などが担保として供される場合もある。 | ||||
借入資格 | 国内外の法人 「会社の実在性や事業実態があることは、当然の前提となりますが、 一見のお客さまでは、これを必ずしも担保出来ないことから、 原則的には弊社に関係する方からのご紹介がある方を対象としております。」(maneoサポート回答より) | ・本人確認が取れること ・300万円以上(目安)の年収があること ・20歳以上70歳以下 ・借入過多でないこと ・2年以上の信用履歴があること ・(クレジットカードまたはローンの取引実績があること) ・過去5年以内に債務不履行していないこと | ・本人確認が取れること ・在籍確認が取れること ・年収300万円以上であること ・日本在住の20歳以上65歳未満であること (日本在住の外国籍の場合はは永住権があること) ・必要書類(源泉徴収や保険証のコピーなど)を提出し、 SBIソーシャルレンディング社の審査に通ること | |
借入実施までの期間 | 各ローンによって異なる。 | 申し込みから最短4営業日 | 2週間(出資金の状況によりもっとかかる可能性あり) | |
(出資金の状況によりもっとかかる可能性あり) | ||||
審査 | ・融資対象先の業種や財務内容の確認 ・会社訪問と社長面談 ・会社の現場確認 ・担保設定や売り上げの入金口座を抑えることで返済を確実にするための工夫 ・最終的には役員会で融資の可否を決定 (マンガでわかるmaneoより) | ・この情報を精緻に分析するため、信用スコアリングモデルの世界最大手FICO(ファイコ)社のテクノロジーを採用して個人の信用リスク審査・分析を実施 ・勤務先や家族構成などの属性情報も考慮して総合的に分析 ・使用用途は審査対象外 | 個人信用情報機関を通じて、借手のクレジットカード会社や消費者金融会社との取引履歴を取得し、勤務先や年収などの属性情報も考慮して、厳密な審査を行う。 尚、審査は国内大手銀行系シンクタンクのアドバイスを元に開発したスコアリングモデルを利用して行う。 また、約4億件の電話回線のデータベースを利用する事や、借手の資金需要先へ直接貸付金を振り込む事等で、不正防止対策を徹底する。 | |
借入審査の通過率 | 未公開 | 16.90% | - | |
借入期間 | 2か月~36か月 | 一律36ヶ月 | フリーローン:24ヶ月または36ヶ月 | |
借換ローン:36ヶ月 | ||||
返済方式 | 毎月所定の元利金を返済(元利均等返済) | 月々元利均等返済 | 元利均等返済 | |
※一定期間の元金返済据え置き期間がある場合や最終返済日に元金一括返済の場合などもある。 | ||||
遅延損害金 | 年率14.5% | 年率14% | 年率20.0% | |
期限前返済 | 期限前返済の有無は各ローンによって異なる。 | 可能・手数料なし | 可能・手数料あり ① 貸出金残存期間が2年以上の場合・・・期限前返済金額×2.0% ② 貸出金残存期間が1年以上2年未満の場合・・・期限前返済金額×1.5% ③ 貸出金残存期間が1年未満の場合・・・期限前返済金額×1.0% |
昨年から変わったところは以下の通りです。
<maneo>
・個人向けの貸し出しは行わなくなり、法人向けのみとなった。
・借入資格に「原則として関係者からの紹介があること」が追加された。
(ただし明文化されているわけではない)
AQUSHとSBIソーシャルレンディングは特に変化はありません。
これで、
法人向け融資⇒maneo
個人向け融資⇒AQUSH
と棲み分けがされたことになります。
SBIは一応両方手がけていますが、個人向けのファンド型はあまり振るわないので、今後は法人向けのオーダーメイド型や証券担保ローンなどまた少し違った路線に活路を見出す方針と思われます。
個人向け融資を手掛けるAQUSHとSBIでは、どちらで借りるほうが有利でしょうか?
まず、借入資格や審査基準では、ここに記載した範囲では両社とも大きな違いはないように見えます。
両社とも消費者金融以上に厳しい審査基準を設けているとのことですので、決して審査基準が甘いということはありません。
両社の違いとしては、手数料があげられます。
AQUSHは借入金額の4%・SBIは借入金額の3%の手数料がかかります。
手数料だけ見れば、借り手にとってはSBIのほうが若干有利と言えそうです。
ただし、後に述べるように借入金利の違いにも注意する必要があります。