ソーシャルビジネスで復興支援
- 2011/05/15
- 14:41
2点事例が紹介されていました。
■津波で工場を失った企業が、被災した他の企業と協力して、ミュージックセキュリティーズのファンドで工場再建の資金1000万円を調達
(うち500万円は寄付・500万円は売上に応じて配当が支払われる出資金)
■カキ養殖業者がアイリンク社のカキのオーナー制度を利用して資金を調達
(1万円の出資ででカキ20個が送られてくる)
「一時的でない継続的な支援を行うには、寄付や義援金だけでなく、ビジネスの仕組みが必要」というミュージックセキュリティーズの社長のセリフが印象的でした。
ミュージックセキュリティーズ(http://www.musicsecurities.com/)は、音楽をはじめとするアーティストを資金面で援助し、発売されたCDの売上げに応じて、分配金のほか、プロデュースに参加するという新しい音楽の楽しみ方ができるというサービスです。
アーティストだけでなく、今回の事例で紹介されていたような復興支援や、「森を育てる」「カンボジアを支援する」「飲食店の開業を支援する」といった案件もあります。ちょっとmaneoと近いものもありますね。
ただ、こちらはあくまでファンドなので、売上に応じて分配金が支払われます。売上が想定よりも低かった場合、分配金の金額も低かったり、まったく支払われないこともあるようです。
このあたりは金利が最初からきまっているソーシャルレンディングとは異なります。
株式と社債の違いに似ているかもしれません。
よほど投資の対象が応援する気持ちが強くないとなかなか投資できないかも知れません。
今回の復興支援にしても、半分は寄付ということなので、出資している人は儲けを度外視しているのでしょう。
とはいえ、いち早く具体的な復興支援を行い、社会的な知名度も向上させているので、maneo・AQUSH・SBIなどのソーシャルレンディング各社も是非復興に向けての取り組みを具体化していってほしいと思います。
