記事一覧

【海外ソーシャルレンディング紹介】Zopa(2)

前回に続きZopaのサイトを見ていきます。

・リスク管理
 低い不良債権率

 貸し手のお金を、信用の高い借り手だけが利用できるようにZopaは多くの安全対策を行っている。
 しかしまた、Zopaは貸し手に対してマーケットごとの不良債権の予測値を提供している。貸し手は 自分たちの利率を設定する際にこの予測値を考慮に入れることができる。

 Zopaは常に審査のプロセスを改善している。しかし、貸出のパフォーマンスについてのヒントが必要であれば、以下の通り四半期ごとの不良債権の概要を示す。 
 
 このチャートは、Zopaの全てのマーケット(リスティングでない)で扱われている貸出が、Zopaの予想と比較して実際にどれだけのパフォーマンスを上げているかを示している。 

Zopa不良債権

(グレー:想定不良債権率 /赤:実際の貸し倒れ率 /黄:現在の返済遅延からの想定貸し倒れ率)

 ここでは、「不良債権 = 貸し倒れ」のようです。
 このグラフからすると、貸し倒れ率の見込み(赤+黄色)は、5年前は低かったのがだんだん高くなり、2~3年前には4%に上っています。それ以降はまた下がり、直近の1年以内では1%以下になっています。
 貸し倒れ率4%といえば日本のAQUSHと比べても高い水準です。貸し手が離れていったのではないでしょうか。2~3年前にいったい何があったのでしょうか。


 このグラフは、3年以上前の貸出はZopaの予測よりもはるかに良かったことを示している。
 2~3年前の貸出は予測よりも悪かったが、それ以降の貸出のパフォーマンスは回復している。
 これらの変化は、国内経済状況の悪化の結果であった。
 これに伴い、Zopaは不良債権を予測水準以内にするよう審査基準を調整した。

2~3年前といえば2008年のリーマンショックのときです。
経済が大きく悪化すると、やはりソーシャルレンディングの貸し倒れ率も高まるようです。
個人向けの貸出は景気や為替などの経済動向の影響を比較的受けにくいのかと思っていましたが、そうでもないようです。
この点は日本のソーシャルレンディングでの貸出を行う際にも注意が必要ですね。
あまり長期の貸出は避けた方が良いという教訓が得られるのではないでしょうか。


関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

このブログが本になりました!

2015年3月10日 ぱる出版より発売されました。 お得なKindle版も出ています。

広告


投資の達人になる投資講座

広告

Amazon人気商品

カテゴリ

月別アーカイブ

プロフィール

中田健介(けにごろう)

Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

FC2カウンター

メールフォーム

ご意見、ご感想、取材、セミナー講師依頼、執筆依頼などを受け付けております。
メールフォームからメールが送信できない場合、お手数ですが以下のメールアドレスまで送信ください。
kensukenakata1975@gmail.com

名前:
メール:
件名:
本文:

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
株式・投資・マネー
83位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
13位
アクセスランキングを見る>>

Twitter

Twitter始めました
@kennygorouのツイッタ
ブログの更新情報などをお知らせします。
是非フォローよろしくお願いします。

お知らせ

2015年8月にブログのテンプレートを変更しました。
変更に伴い、過去記事の表などが一部見えなくなってしまったため、過去記事を別サイトに移しました。(別サイトでは旧テンプレートで表示されます)
旧記事がうまく表示されないときは、お手数ですが下記のリンクよりご参照ください。
「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」(旧)