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不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング比較・検索プラットフォーム「ゴクラク」代表者インタビュー

不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディングの比較・検索プラットフォーム「ゴクラク」を運営する株式会社Virtual Wallの代表取締役 齋藤 一篤氏にインタビューさせていただきました。

⇒ゴクラク

ゴクラク齋藤
齋藤 一篤氏

■インタビュー日時
2023年9月21日

■インタビュー内容
―齋藤 一篤氏の経歴は


私はSMBC日興証券のプライベートバンク部門で約10年勤務した。そこで、上場企業の創業者や企業の資産管理のサポートを手掛けた。
その中で感じたことが2つある。
1つは、優れた金融商品であるにも関わらず流動性が低く、あまり売買されていないものがあるということ。そうした商品の流動性を高めたいと常々思っていた。
2つ目は、日本人の金融リテラシーが非常に低いということ。金融機関の営業担当のいいなりになって金融商品を買っている人が多い。幅広く金融商品について学べる場が必要だと強く感じた。

その後退職して、不動産関係の会社を起業し、また、ソーシャルレンディングサービスを手掛けるLBI株式会社の代表に就任。
その後、LBI株式会社から分社化する形で2021年6月に株式会社Virtual Wallを設立した。

―株式会社Virtual Wallの業務内容は

「金融にまつわるあらゆる壁をなくす」というミッションの元、金融にまつわる様々なプロダクトを提供している。
不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディングの比較・検索プラットフォーム「ゴクラク」の開発・運営や、今後サービス開始予定の「極楽譲渡」の開発を行っている。
また、タレントマッチング事業を現在立ち上げ中。

―現在株式会社Virtual Wallの社員は何名か

正社員が18名で、業務委託を含めると35名。
サービスの企画・開発に関わるエンジニアが半分程度で、広告運用・記事編集・バックオフィスなどの担当者が半分程度。

―「ゴクラク」サービス開始の経緯は

もともと「ゴクラク」の前身のサービスとして、「Virtual Wall City(バーチャルウォールシティ)」というプラットフォームを1年ほど運営していた。
これは、「街」をコンセプトとし、各ソーシャルレンディングや不動産クラウドファンディングサービスのブースをユーザーが訪れるというものだった。ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングの業者と個別に契約して、ブースの内容はそれぞれの業者が運営していた。
しかし、各社のサービスを比較検討するにあたり、街の世界観はUX上、不要ではないかと考え、「ゴクラク」へと移行することにした。

―ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングに注目した理由は

当社の使命は、若い人に投資に興味を持ってもらうこと。そのために、初心者向けの投資商品としてソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングに着目した。
ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングには、投資後に二次流通する場がない。そのため、二次流通の場を提供することにはニーズがあると考えた。

―「ゴクラク」に掲載されているサービス事業者には掲載の許可はとっているのか

許可は取っていない。
ただし、情報提供にあたっては、金融商品取引法などに触れないように注意している。
個別に事業者から提供しないでほしいという申し出があったら、掲載しないようにする。そうした申し出はこれまでに1件だけあった。

―「ゴクラク」のビジネスモデルはどうなっているのか。掲載先のサービスから広告費をとっているのか

掲載先のサービスから広告費は取っていないが、アフィリエイト広告収入は得ている。
いずれはユーザー向けに、プレミアム有料機能を提供する予定。
プレミアム有料機能としては、極楽譲渡が完成した後のことになるが、ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディング資産の一括管理ができるようにする予定。また、分配日・募集日のカレンダーなども予定している。
ゴクラク上で、ユーザー同士のコミュニケーションを通じてファンド売却のサポートもできるようにする。

―現在のところファンド検索は不動産クラウドファンディングにしか対応していないようだが、ソーシャルレンディングについても対応する予定はあるのか

不動産クラウドファンディングについては、ファンド内容を転載することは法に触れないが、ソーシャルレンディングについては、転載することは広告・勧誘に該当し、金融商品取引法に抵触する可能性があるため、対象外としている。

―どのようにして各サービス事業者のファンド情報を収集しているのか

サービスごとにファンド掲載のレイアウトが異なるので、スクレイピングというデータの自動取得は難しい。
そのため、当社の担当者が各サービスのサイトを見てファンド情報を確認して、手作業で入力している。ただし、各事業者のサイトが更新されたら、自動で検知できるようにしている。現在当社ではこの業務を4名で担当している。

―かつてクラウドポートがソーシャルレンディングを対象にファンド比較サイトを運営していたが、それを意識しているのか

かつてそうしたサービスがあったことを知ってはいるが、特に意識はしていない。

―事業者に対するクチコミ機能があるが、この狙いは

投資家に対して、投資判断に役立つ情報を提供するのが狙い。他の投資家の意見は役に立つはず。食べログなどでのクチコミ機能を参考にした。

―今後予定されている「極楽譲渡」とはどのようなサービスか

投資家に、ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディングのセカンダリ取引ができるようにするサービス。
例えば一部の事業者は半年に1回ファンド持ち分売買の機会を設けているが、他のサービスでは基本的に売買できない。
「極楽譲渡」は、ファンドの持分情報の可視化・出資者に対するブロックチェーン技術によるトークンの発行・売り手と買い手のマッチング・譲渡手続きのシステム化(これまで紙で行っていた取引をネット上で完結できる)といった機能を提供する。
不動産クラウドファンディング・ソーシャルレンディング双方に対応する。来年の年明けぐらいから各サービス事業者に提案していく予定。

―「極楽譲渡」は事業者側にはどういうメリットがあるのか

「極楽譲渡」によりファンドの流動性が向上すると、事業者にとっては、ファンド商品の運用期間を柔軟に設定できるというメリットがある。例えば5年・10年といった長期のファンドも設定できるようになる。これまではそうした長期のファンドはなかなか販売しにくかったが、「極楽譲渡」ができれば、投資家は途中で売却する選択肢ができるため、そうした商品も買いやすくなる。
また、「ゴクラク」と事業者とのコラボキャンペーンを行い、サービスに送客することも予定している。

―「極楽譲渡」をどのように事業者に提供するのか

「極楽譲渡」は、各サービス事業者にSaaS型で提供する予定。業者にとっては、自社でサービスを構築するのに比べ、月額式でコストを抑えられる。
現在、非常に多くの事業者から問い合わせがある。

―「極楽譲渡」におけるファンド売買の価格はどのように決まるのか

価格は、基本的には売り手が設定する。基本的には債券と同じように、利回り・償還までの期間・ファンドおよび事業者の信用度などの要素で決まるだろう。
ただし、値幅の制限を事業者にて設定できるようにする。
売手と買手が直接取引するのではなく、必ず間に事業者が入る形になる。

―売買の際の手数料は発生するのか

手数料は事業者が設定できるようにする
当社としては、手数料ではなく、システム利用料という形で徴収するかどうか検討している

―返済遅延が発生しているファンドについても売買できるのか

業者がそうしたファンドの売買を許可すれば、可能となる。

―ゴクラクJOURNALについて、非常に質の高い記事が多いと感じるが、誰が執筆しているのか

当社の佐藤が編集長として記事を管理している。
約7名が書いたものを社内で手直しして掲載している。社外の契約ライターが書いたものが7割程度で、残りは社内の人間が書いている。
内容についてはコンプライアンス部でチェックしたうえで掲載している。コンプライアンス部には、以前ソーシャルレンディング事業者に在籍していたものもおり、内情に詳しい。
テーマについては、編集部でもアイデアを出している。

―「ゴクラク」ユーザー数の目標は

ソーシャルレンディング・不動産クラウドファンディング投資家を対象としているので、すぐに増やすのは難しいが、まずは月間10万ユニークユーザーを目標としている。

―今後の予定は

ユーザーが情報収集・比較・購入後の管理・譲渡といった一連の流れに関わっていきたい。
その上で必要な機能は順次実装していきたい。

以上

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次回は「ソーシャルレンディング事業者紹介および評価(2022年版)「ハロー!リノベーション」「T’s Funding」」の予定です。




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中田健介(けにごろう)

Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

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