「みんなのクレジット」損害賠償に勝訴したが、回収できた資金はわずか2%
- 2023/01/18
- 05:00
この裁判の経過について、2020年にこの訴訟の原告団の一人である小山数樹氏にインタビューさせて頂きました。
↓
みんなのクレジット裁判 原告団の小山氏にインタビューしました
それから2年以上が過ぎましたが、その後の資金回収の状況について、再度小山氏にインタビューさせていただきました。
■インタビュー実施日時
2023年1月7日
■インタビュー内容
―小山さんのみんなのクレジットに対する未返済の投資額はいくらですか。
800万円くらいです。
―一連の裁判にはどの程度の費用がかかりましたか。
32万円くらいです。
その内訳は弁護士費用+経費です。
経費は、提訴する際に裁判所に支払った費用(収入印紙)や弁護士のほうで白石氏の資産状況を調査するためにかかったものです。原告22人で被害額に応じた負担になっています。
―裁判所を通じてみんクレの親会社の銀行預金などを仮差し押さえする手続きを行ったとのことですが、それはいつ頃行ったのでしょうか。
2017年7月です。
―判決の後、白石氏の財産状況が裁判所を通じて明らかになったとのことですが、その内容はどのようなものでしたか。
ほとんど財産がないという資産状況が開示されただけです。
みんクレ以前の事業で生じた借金や知人の保証人などになってできた多額の借金があるためだそうです。
―白石氏から「債権者である男性らによる破産申し立て、もしくは1億円の10%にすぎない1000万円での和解のどちらかを選んでほしい」という提案があったとのことですが、これは事実でしょうか。
事実です。
―その提案を聞いたときはどのように感じましたか。
すごくがっかりしました。
―銀行預金などを仮差し押さえしたにも関わらず資金を回収できなかたのはなぜでしょうか。
みんなのクレジットが税金などを滞納したからです。
―10%で和解するという提案に対して、投資家の間ではどのような議論がありましたか。
議論というか,こんな少額で和解するのかという戸惑いはありました。
―結局和解することになったのはなぜでしょうか。
仮差押も失敗し,ほとんど財産がないという白石氏の資産状況が開示されて,少しでも被害を回復するには和解に応じるしかなかったからです。
破産申し立てをすべきという意見も出ましたが,私たちのほうで数百万円単位の費用などを負担しなければならないし,多重債務者の白石氏が借金がなくなって喜びそうなことをしても意味がないのでしませんでした。
債務者が自分で破産し,破産管財人(弁護士から選ばれる)が選出される場合は,債務者の財産から破産管財人の報酬等が支払われ、その残りを債権者で分配という流れになります。
しかし債権者が破産を申し立てる場合は,破産を申し立てた債権者が破産管財人の報酬等を負担することになります。
―和解によって支払われることになった1000万円の支払い状況はどうでしょうか。
決められた期限までに白石氏が入金せず,2021年末の和解が流れました。
ただ、白石氏の関係者を名乗る人物から、2022年4月と5月に100万円ずつ計200万円の入金があったそうです。
白石氏本人ではなく関係者を名乗る人物から支払われたのは,白石氏が自身に資産はなく,自身の「応援団」が和解金を支払うと言っていたからかも知れません。
―小山さん個人としてはいくら資産を回収できたのでしょうか。
0円です。私は和解に参加していません。
和解に参加しなかった理由は,被害額800万円の10%という少額を返してもらっただけで,みんクレのことは今後は口外するなといった約束をさせられるのが嫌だと思ったからです。
―一連の訴訟及び和解、その後の支払い状況について、改めて現時点でどのように思いますか。
投資した資金の回収は失敗したが,(私が法律マニアなので)訴訟への参加を通じて民事訴訟の詳しい仕組みなどを知ることができたといった貴重な経験ができてよかったと思います。
―小山さんはみんなのクレジット以外のソーシャルレンディングにおいても返済遅延もしくは貸し倒れが発生しているとのことですが、それらについても訴訟を起こしたのでしょうか。
みんクレ以外の訴訟はしていません。みんクレ以外は投資額がそれほど大きくはないので,費用対効果を考えて提訴する意味がないと思ったからです。
以上
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