ソーシャルレンディング事業者紹介および評価(2022年版)「クラウドバンク」
- 2022/04/23
- 05:00
評価項目は、投資家にとっての観点から挙げたものです。
評価項目については、昨年から1つ追加しました。
「ファンドの安全性」に、「借り手名称の公開状況」を追加しました。
借り手名称が公開されている方が安全性が高いと考えられるためです。
<ソーシャルレンディング事業者評価項目>
■利回り
募集ファンドの利回りがどれだけ高いか。
■投資のしやすさ
投資家にとっての投資のしやすさを以下の基準で評価する。
・年間募集額がどれだけあるか
(年間募集額が大きいほうが投資しやすい)
■ファンドの安全性
ファンドの安全性を以下の3つの基準で評価する。
・過去に募集したファンドにおいてどれだけ貸倒れや返済遅延が発生しているか。
・利回り(利回りの低い方が安全性が高いと考えられる)
・借り手名称の公開状況(借り手名称が公開されている方が安全性が高いと考えられる)
■サービス事業者自体の安全性
サービス事業者自体の安全性を以下の3つの基準で評価する。
・金融取引事業者の種別
(第1種の方が第2種よりも当局の監視が厳しいため、高評価とする。)
・上場しているか、または上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けているか
・金融当局からの行政処分などを受けていないか
■運営力
サービス運営がどれだけ堅実に行われているかを以下の2つの基準で評価する。
・システム(サイトがわかりやすいか、不具合等がないか)
・オペレーション(ミスや遅延がないか、要望・問い合わせに対する回答は適切・迅速か)
なお、各評価項目・評価結果はあくまで私個人の主観によるものです。
あくまで参考とお考えください。
なお、2022年3月時点でサービスを提供していなかった事業者は対象外です。
各評価基準の詳細については、以下の表の通りです。

各社の紹介および上記の基準に沿った評価結果を掲載します。
今回はクラウドバンクです。

⇒クラウドバンク

概要
サービス名 | クラウドバンク |
運営会社 | 日本クラウド証券株式会社 |
サービス開始時期 | 2013年12月 |
ビジネスモデル | ソーシャルレンディング |
貸出金額実績(2021年) | 487.0億円(シェア34.4%、1位) |
平均利回り | 6.5% |
主な投資対象 | 各種事業者 |
貸倒率実績 (金額ベース・2022年3月時点・サービス開始以来累計) | 0.0% |
返済遅延率実績 (金額ベース・2022年3月時点) | 0.0% |
沿革
クラウドバンクは、AQUSHを運営するエクスチェンジコーポレーション社の元副社長である大前和徳氏が退職後、新たに立ち上げたサービスです。
開始当初のサービス提供会社は日本クラウド証券株式会社でした。
日本クラウド証券は、2013年に旧みどり証券に対して大前氏をはじめとする現経営陣がTOB(株式公開買い付け)を実施して買収し、社名を変更して誕生した会社です。
旧みどり証券はグリーンシートと呼ばれる未公開株式を扱っている証券会社でしたが、経営陣・社員とも買収後にほぼ入れ替わっており、実質的には新会社と言えます。
2013年12月に証券会社としては初めてのソーシャルレンディング「クラウドバンク」をサービス開始し、新興国マイクロファイナンスファンド・不動産担保型ローンファンド・中小企業支援型ローンファンドなどを次々とリリースし、順調なスタートを切りました。
しかし、2015年7月に金融当局より「分別管理を適切に行っていない」「顧客に対し必要な情報を適切に通知していない」といった指摘を受け、3ヶ月間の新規ファンド募集などの業務停止処分を受けました。
意図的に誤った情報を顧客に提供していたり、隠していた訳ではなかったのですが、旧みどり証券のシステムを改修して継続使用していたことが原因で、そうした指摘を受ける結果となりました。
業務停止期間中にシステム面・運営面の改善を行い、2015年11月から業務を再開しています。
2016年には、上記処分の責任を取る形で大前代表が辞任しました。
代わって、クラウドバンク株式会社の代表取締役は金田 創氏が務めています。
2018年には、米ドル建てで投資できるファンドをスタートしました。
2021年には、金取引サービスをスタートしました。
2021年の貸出額は487.0億円・シェア34.4%と業界1位です。
なお、2022年3月現在、貸倒れ・返済遅延は発生していません。
評価
私けにごろうによる主観的な評価です。
あくまでご参考としてください。

次回は「ソーシャルレンディング業界地図(2021年版)」の予定です。
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