ソーシャルレンディングサービス２０２０年貸出額ランキング・シェア

前年度に引き続き、２０２０年度の各サービス年間貸出額ランキングを発表します。

なお、年間貸出額の算出にあたっては、各サービスが公表している募集実績の値を元にしました。
また、募集実績がよくわからなかった以下のサービスについては各サポートに問い合わせました。
（Funds、ハロー!RENOVATION、クラウドリアルティ、FANTAS Funding）

過去の記事はこちら
ソーシャルレンディングサービス２０１９年貸出額ランキング・シェア。maneoに代わり1位になったのはあのサービス
ソーシャルレンディングサービス２０１８年貸出額ランキング・シェア
ソーシャルレンディングサービス２０１７年貸出額ランキング・シェア
ソーシャルレンディングサービス２０１６年貸出額ランキング・シェア
ソーシャルレンディングサービス２０１５年貸出額ランキング・シェア

各サービスの年間貸出額（２０２０年）ランキングは以下の通りです。

表：ソーシャルレンディングサービス 貸出額実績ランキング（２０２０年）

ランキング	前年度ランキング	サービス名	開始時期	累計貸出額 （2021年1月時点） （単位：億円）	年間貸出額(2020年） （単位：億円）	シェア （2020年）
1	2	SBIソーシャルレンディング	2011年4月	1640.8	389.4	36.5%
2	1	クラウドバンク	2013年12月	1221.9	360.3	33.8%
3	3	クラウドクレジット	2014年7月	332.9	52.8	5.0%
4	7	レンデックス	2017年7月	94.7	48.2	4.5%
5	5	オーナーズブック	2014年9月	195.9	35.9	3.4%
6	8	CREAL	2018年11月	69.0	29.0	2.7%
7	12	SAMURAI	2015年5月	50.7	28.1	2.6%
8	11	ファンズ	2019年1月	43.4	27.5	2.6%
9	13	FANTAS Funding	2018年12月	30.3	16.1	1.5%
10	15	J.Lending	2015年12月	26.5	12.9	1.2%
11	14	Pocket Funding	2017年8月	24.3	9.4	0.9%
12	18	RENOSY	2018年7月	12.2	9.3	0.9%
13	-	リンプル	2020年3月	6.2	6.2	0.6%
14	-	WARASHIBE	2020年7月	5.2	5.2	0.5%
15	-	パートナーズファンディング	2020年1月	5.0	5.0	0.5%
16	-	TREC FUNDING	2020年3月	4.9	4.9	0.5%
17	-	CRE Funding	2020年1月	4.6	4.6	0.4%
18	38	i-Bond	2019年6月	4.2	4.2	0.4%
19	10	ビットリアルティ	2019年1月	24.0	3.8	0.4%
20	16	ジョイントアルファ	2019年5月	6.3	3.8	0.4%
21	24	CAMPFIRE Owners	2019年10月	4.2	3.7	0.3%
22	25	クラウドリアルティ	2016年12月	8.5	1.1	0.1%
23	26	ASSECLI	2019年10月	1.2	1.0	0.1%
24	17	SYLA Funding	2019年12月	3.0	0.9	0.1%
25	27	COOL	2019年7月	0.9	0.8	0.1%
26	-	ぽちぽちファンディング	2020年11月	0.5	0.5	0.0%
27	20	ネクストシフトファンド	2018年3月	1.8	0.4	0.0%
28	-	TSON FUNDING	2020年1月	0.4	0.4	0.0%
29	-	A Funding	2020年2月	0.3	0.3	0.0%
30	-	FUELオンラインファンド	2020年12月	0.3	0.3	0.0%
31	-	Bankers	2020年12月	0.2	0.2	0.0%
32	-	大家.com	2020年10月	0.2	0.2	0.0%
33	-	ONIGIRI Funding	2020年10月	0.1	0.1	0.0%
34	21	ハロー！リノベーション	2018年6月	1.0	0.1	0.0%
		（合計）			1066.6	100.0%

■全体
サービス事業者の数は前年の２７社から３４社に増えました。（年間貸出額が0のものは除く）
また、全事業者の合計は、1066.6億円でした。

■年間貸出額ランキング
ランキングについては、以下の通りでした。

１位：ＳＢＩソーシャルレンディング（３８９．４億円・シェア３６．５％）
２位：クラウドバンク（３６０．３億円・シェア３３．８％）
３位：クラウドクレジット（５２．８億円・シェア５．０％）

前年は2位だったＳＢＩソーシャルレンディングが、前年1位だったクラウドバンクと首位交代し、1位となりました。
SBIソーシャルレンディングが1位になるのは今年が初めてです。
ただ、両者のシェアの差は2.7％とそれほど大きくはありません。来年以降再度逆転する可能性も十分あるでしょう。

３位は、２０１９年にもランキング３位だったクラウドクレジットでした。
年間貸出額は前年の118.0億円から52.8億円へと半減しましたが、ランキングは3位をキープしました。
貸出額の減少はコロナの影響で海外への出資がしにくくなったためかと思われます。

4位は、前年の7位から浮上したレンデックスでした。
貸出額が減少したサービスが多い中で、貸出額を33.5億円から48.2億円へと伸ばしました。

3位クラウドクレジットと4位レンデックスのシェアの差はわずか0.5％です。これも来年以降逆転する可能性は十分ありそうです。

５位は、前年も５位のオーナーズブックでした。
年間貸出額は2019年の５２．６億円から35.9億円とやや減少しましたが、業界全体の規模が縮小している中で順位をキープしています。

６位は前年8位だったCREALでした。
堅実に順位を伸ばしています。
不動産特定共同事業者の中ではトップとなりました。

７位はSAMURAIです。
前年は１２位でしたが、大きく順位を伸ばしました。
２０１９年貸出額は14.3億円でしたが、２０２０年は２８．１億円と倍近くの伸びを見せました。

８位は、前年11位のファンズでした。
前年の貸出額は15.9 億円でしたが、2020年は27.5億円と順調に伸ばしました。

一般的にソーシャルレンディング事業者の損益分岐点と言われる年間貸出額２０億円を越えているのは、１位のクラウドバンク～８位のファンズまでです。
それ以下の事業者は、黒字化までもう少しかかりそうです。

■シェア

各サービスのシェアを円グラフで表すと以下の通りです。
 
 


１位のSBIソーシャルレンディングが36.5％、２位のクラウドバンクが33.8％を占め、合計70.3%にも達しています。
2019年は1位、2位合わせて63.5％だったので、より寡占が進んでいると言えます。
3位のクラウドクレジットは前年９．１％でしたが、今年は5.0％とシェアを落としています。

■新規参入事業者
２０２０年の新規参入事業者は、以下の１２社でした（参入時期順）
i-Bond（2019年6月）
パートナーズファンディング（2020年1月）
株式会社TSONの「森林再生～号」（2020年1月）
A Funding（2020年2月）
リンプル（2020年3月）
TREC FUNDING（2020年3月）
WARASHIBE（2020年7月）
ONIGIRI Funding（2020年10月）
大家.com（2020年10月）
ぽちぽちファンディング（2020年11月）
Bankers（2020年12月）
FUELオンラインファンド（2020年12月）


新規参入事業者としては、リンプル（６．２億円・１３位）が最も健闘しました。

次回は「サラリーマンでも飲食店オーナーになれるか（8） 」の予定です。















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