イークラウド・ファンズ・オーナーズブック3社合同セミナーに参加しました(2)
- 2020/09/26
- 05:00
■3社代表者による対談
●テーマ「コロナによる投資家やサービスへの影響について」
藤田
幸いマイナスの影響はあまりなかった。むしろ企業の資金ニーズが高まっており、問い合わせが増えている。
投資家の投資意欲も衰えてはいない。出したファンドは満額になっている。
ただ、我々のファンドは、投資して終わりではなく、その後食事会などのイベントを開催しているが、そうしたイベントは開催できなくなっている。
岩野
不動産の価格・流動性への影響を心配していたが、思っていたほどではなかった。巷では不動産の暴落などもいわれているが、実際にはそこまでの影響はない。
国から保証・融資がでているので、あまり当社への借り入れの申し込みは増えてはいない。
一方、案件を増やしてほしいとの投資家からの要望は多い。
波多江
ベンチャーは資金繰りに困っている人が多い。国からの融資を受けた人は多い。
最近は、オンラインビジネスなど次の新しい変化への対応のための資金調達をしたいという相談が多い。
●テーマ「投資家に必要な知識やノウハウとは」
岩野
運営会社のことをよく理解すべき。個別の案件のリスクよりも、運営会社のリスクの方が高い。
セミナーなどで積極的に情報開示している会社は比較的信用できる。
リスクが明示されているかどうかも重要。
例えば当社は流動性を重視しているため、太陽光発電は扱っていない。太陽光は長期の投資商品であり、時価評価もしにくいため。
評価の考え方や掛け目も重要。当社では掛け目は8割を見込んでいる。ただし、今回のコロナのような状況下だと、ホテルなどでは2割程度下落する可能性もある。また、違法性のある物件には投資しない。
波多江
当社は、前提としてプロが厳選したベンチャーに投資する。
リスクについては開示している情報を見ていただきたいが、我々の商品は、10社のうち9社がだめでも、1社が上場すればそれが10倍・20倍になる可能性がある。幅広く投資するほうがよい。
現在のトレンドよりも、5年後、10年後に何が必要とされるかを考えることが重要。
藤田
運営会社の選定が重要。怪しい会社は退場していることが多い。
しっかりした会社から出資を受けているかなどが重要。
ただ、あくまで金融商品なので、デフォルトが絶対に起こらないとは言えない。余裕資金での投資、分散投資が重要。
ファンズでは、財務諸表を公開している案件が多い。現預金がどの程度あるか、どのくらいの利益が出ているのか、といった点が判断の基準となる。
岩野さんがいるからいうわけではないが、ロードスターキャピタルの案件は大変よいと思う。プロの不動産鑑定士が評価した不動産に掛け目80%で投資できる。
●テーマ「業界・サービスの課題と今後の対策」
波多江
エンジェル税制を利用すれば、投資額が税金から控除される。
最近条件が緩和され、利用しやすくなっている。最近までベンチャー企業が書類を大量に作らないとならなかったが、最近は少なくなっている。
まだ完全にはオンライン化されていないが、今後オンライン化されることを期待している。
個人が直接投資するよりも、当社を通じて投資する方がエンジェル税制が適用されやすくなっている。
藤田
課題としては、税制の問題がある。現在は総合課税となっており、税制メリットを受けにくい。分離課税となるように働きかけていきたい。
ここ2・3年いろいろと業界内で事故があり、怪しい業界だとみられている。商品としては優れていると思うので、業界全体の底上げを図っていきたい。
当社の投資家は、株式やFXを経験している人が多い。手間をかけずに確実に利回りを取りたい、というニーズにあっているのではないか。
岩野
税制の問題は、特に収入の多い人にとってはネックとなる。
業界内でいろいろと問題があり、事業を開始するためのハードルが上がっている。今後は新規参入は難しいのではないか。
やるべきことは多く、当社でも気を付けて運用している。大手でもなかなか参入しづらい。
オーナーズブックは、5年間は赤字を覚悟していたが、6年経ったいまでもまだ利益は出ていない。
クラウドファンディングは、投資ファンドなどと比べて中間に入る人が少ないため、投資家に多くの利益を配分できるビジネスモデル。このビジネスを通じて利益だけでなく社会に貢献していきたい。
Q 税制の点などで、政治への働きかけはしているのか。
A
岩野
なかなかできていない。
Q 元本割れ・貸し倒れはどのような状況で生じるのか
A
藤田
当社では、借り手企業が倒産した場合と、我々自体が倒産した場合に元本割れ・貸し倒れが生じる可能性がある。
ただし、募集期間中に当社が倒産した場合は影響があるが、募集・貸出が終わった後であれば当社が倒産しても影響はない。
岩野
オーナーズブックでは不動産の価値が下がるリスクがある。
また、借り手企業が別の不動産に投資しており、そちらで失敗したりすると、元本割れ・貸し倒れが生じる可能性があるが、そうした事態が起きないよう極力サポートしている。仲介会社や買い手を紹介している。
不動産投資については、出口としては売却して回収するかリファイナンスするか。話を聞くように努力している。
波多江
株式型は日々価格が変動するわけではない。
ベンチャーの経営がうまくいかず、倒産した場合は元本が毀損することになる。
投資家はベンチャーの株式を直接保有しているため、イークラウドが倒産した場合でも、投資家への影響はない。
Q 誰もが知っている大企業なのに、銀行ではなくファンズで資金を調達するのはなぜか
A
藤田
当社の借り手は0~1%台で資金調達できる大企業がほとんど。
投資家とつながりたい、ファンづくりに利用したいという動機で、あえてファンズで資金を募集している。
投資家の側からしても、上場企業の経営者と話せる機会はあまりないので、喜んでもらえる。
Q 株式型クラウドファンディングの魅力はIPOによるリターンだと思うが、長期にわたりベンチャーを応援する理由は何か
A
波多江
IPOできなくても、それ以外のイグジットの機会はある。配当が得られる可能性もある。
Q 投資先の企業に対してどのようにウォッチしていくのか
A
藤田
1年ごとに再審査を行っている。
投資家に影響するような場合は、すぐに報告する。
内部的には、四半期ごとのスパンでもチェックしている。
Q 各社で投資して得た利益は、確定申告の際にどういった手続きが必要になるのか
A
藤田
20万円以上の利益が出た場合は確定申告が必要となるが、各自の状況により変わるので、税務署・税理士などに相談したほうが良い。
以上
次回は「ソーシャルレンディング事業者比較(2020年)「利回り」 」の予定です。
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