ソーシャルレンディング事業者紹介および評価(2020年版)「SBIソーシャルレンディング」「クラウドクレジット」
- 2020/06/10
- 05:00
今回はSBIソーシャルレンディングとクラウドクレジットです。

⇒SBIソーシャルレンディング
概要
サービス名 | SBIソーシャルレンディング |
運営会社 | SBIソーシャルレンディング株式会社 |
サービス開始時期 | 2011年4月 |
貸出金額実績(2019年) | 404.5億円(シェア31.3%、2位) |
平均利回り | 8.0% |
主な投資対象 | 不動産事業者 |
貸倒率実績 (金額ベース・2020年5月時点・サービス開始以来累計) | 0.1% |
返済遅延率実績 (金額ベース・2020年5月時点) | 0.0% |
沿革
SBIソーシャルレンディング株式会社はSBI証券、SBI損保などと同じSBIグループの一社で、2011年4月にサービス開始しました。
maneo、AQUSHに続く3社目です。
サービス当初は個人向け無担保ローンである「SBISLフリーローンファンド」「SBISL借換ローンファンド」を提供していました。
しかし、審査や回収の体制に問題があったためか、返済遅延率が10%を超え、2012年には募集を中止しました。
これに代わり、2012年には「証券担保ローンファンド」を開始しました。
これは、グループ会社であるSBI証券に株式を保有している個人向けに株式を担保に行う貸付ファンドです。
このサービスは利回りは2%と比較的低いのですが、担保付きのため安全性が高い商品でした。
ただ、この商品は2017年9月に募集終了しています。
同じく2012年には「不動産担保ローン事業者ファンド」も開始しました。
不動産事業者向けのファンドで、文字通り不動産担保が必ず付いています。
また、2017年6月に「カンボジア技能実習生支援ローンファンド」を開始しました。
これは、カンボジアから日本に来ている技能実習生向けに資金を貸し付けるというもので、10%と比較的高い利回りの商品です。
また、不定期で「オーダーメイド型ローン」も募集しています。
不動産業者や再生可能エネルギー事業者など大口の借り手からの依頼があったとき、個別に数億円程度のファンドを募集しています。
現在は不動産担保ローン事業者ファンド・オーダーメイド型ローンが主力商品となっています。
2020年4月時点でのデフォルト発生率は0.1%、返済遅延発生率は0%です。
2020年の貸出額は404.5億円で、シェアは31.3%とクラウドバンクに次いで国内第2位の規模です。
評価
私けにごろうによる主観的な評価です。あくまでご参考としてください。
2020年5月時点 | ||||
評価項目 | 評価基準 | SBIソーシャルレンディング | ||
根拠 | 評価 | |||
利回り | B | |||
平均利回り | A:平均利回り9%以上 B:平均利回り7%以上 C:平均利回り7%未満 | 8.0% | B | |
投資のしやすさ | A | |||
年間募集額(2018年)(単位:億円) | A:100億円以上 B:10億円以上 C:10億円未満 | 404.5 | A | |
ファンドの安全性 | A | |||
現時点での貸倒・返済遅延発生率 (募集総額に対するデフォルト額・返済遅延額の割合) | A:貸倒+返済遅延発生率1%未満 B:貸倒+返済遅延発生率3%未満 C:貸倒+返済遅延発生率3%以上 | 貸倒:0.1% 返済遅延:0% | A | |
平均利回り | A:平均利回り7%未満 B:平均利回り9%未満 C:平均利回り9%以上 | 8.0% | B | |
サービス事業者自体の安全性 | A | |||
金融取引事業者の種別 | A:第1種 B:第2種、不動産特定事業 C:その他 | 第2種 | B | |
上場しているか、または上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている | A:上場企業もしくはその関連企業である。 B:上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている C:その他もしくは不明 | SBIグループ会社 | A | |
金融当局からの行政処分などを受けていないか | A:処分を受けていない B:軽微な指摘 C:重大な指摘・行政処分 | 処分を受けていない | A | |
運営力 | A | |||
システム(わかりやすいか、不具合等がないか) | A:わかりやすく不具合などがない B:わかりにくい。 C:不具合が存在する。 | マイページがわかりにくい。 | B | |
オペレーション(ミスや遅延がないか、要望・問い合わせに対する回答は適切・迅速か) | A:問題なし B:何らかの問題あり C:重大な問題あり | 問題なし | A |
⇒SBIソーシャルレンディング
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⇒【クラウドクレジット】

概要
サービス名 | クラウドクレジット |
運営会社 | クラウドクレジット株式会社 |
サービス開始時期 | 2014年7月 |
貸出金額実績(2019年) | 118.0億円(シェア9.1%、3位) |
平均利回り | 9.0% |
主な投資対象 | 海外新興国個人・事業者 |
貸倒率実績 (金額ベース・2020年5月時点・サービス開始以来累計) | 0.0% |
返済遅延率実績 (金額ベース・2020年5月時点) | 8.9% (2019年5月時点) |
沿革クラウドクレジットは、海外の個人や事業者を対象とするソーシャルレンディングです。
これまで、ペルー、東欧、北欧、バルト三国、イタリア、カメルーン、ロシア、ジョージアなど、世界の様々な国に対して投資するファンドを募集しています。
代表の杉山智行氏は、東京大学卒で、ロイズTSB銀行出身です。
ロイズTSB銀行はイギリスの銀行で、東京にも支店がありましたが、2013年に日本から撤退してしまいました。
その後、杉山氏が当時のメンバーを集めてクラウドクレジットを立ち上げました。
日本は非常に低金利ですが、海外に目を向ければ金利10%以上の国は数多くあります。
クラウドクレジットは、日本の投資家からの資金をそうした国の個人や事業者に貸し出す仕組みを作り、お互いにメリットを得られるようにしたいとの理念を実現するサービスです。
クラウドクレジットの株主には、伊藤忠商事株式会社、マネックスベンチャーズ株式会社など有名企業も名を連ねており、注目度・期待度の高さを感じさせます。
様々な国に対するファンドを募集していますが、闇雲に組成しているわけではなく、金融の法整備がしっかりしており、財政や為替などもある程度安定している国を選んでいるとのことです。
短期間に次々と海外ファンドを組成できるのは、現地のソーシャルレンディングサービスと提携し、うまく役割分担をしているためです。
基本的には、最終的な借り手である個人や事業者に対する審査・貸付・回収は現地のサービスが行い、クラウドクレジットはそれらのサービスに対する資金の提供や回収などを手掛ける、といったスキームです。
利回りは5~15%とファンドによって大きく異なります。
また、サービス開始当初は為替ヘッジはなかったのですが、投資家からの要望が多かったため、2015年からは為替ヘッジありのファンドも募集しており、投資家が選択できるようになっています。
2019年の貸出額は118.0億円・シェア9.1%と業界3位の規模です。
なお、2019年5月時点で、返済遅延率は金額ベースで8.9%(けにごろうによる推計)です。

杉山代表
評価
私けにごろうによる主観的な評価です。
あくまでご参考としてください。
2020年5月時点 | ||||
評価項目 | 評価基準 | クラウドクレジット | ||
根拠 | 評価 | |||
利回り | A | |||
平均利回り | A:平均利回り9%以上 B:平均利回り7%以上 C:平均利回り7%未満 | 9.0% | A | |
投資のしやすさ | A | |||
年間募集額(2018年)(単位:億円) | A:100億円以上 B:10億円以上 C:10億円未満 | 118.0 | A | |
ファンドの安全性 | C | |||
現時点での貸倒・返済遅延発生率 (募集総額に対するデフォルト額・返済遅延額の割合) | A:貸倒+返済遅延発生率1%未満 B:貸倒+返済遅延発生率3%未満 C:貸倒+返済遅延発生率3%以上 | 貸倒:0% 返済遅延:8.9% (2019年5月時点) | C | |
平均利回り | A:平均利回り7%未満 B:平均利回り9%未満 C:平均利回り9%以上 | 9.0% | C | |
サービス事業者自体の安全性 | B | |||
金融取引事業者の種別 | A:第1種 B:第2種、不動産特定事業 C:その他 | 第2種 | B | |
上場しているか、または上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている | A:上場企業もしくはその関連企業である。 B:上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている C:その他もしくは不明 | 伊藤忠商事株式会社、マネックスベンチャーズ株式会社などが出資者 | B | |
金融当局からの行政処分などを受けていないか | A:処分を受けていない B:軽微な指摘 C:重大な指摘・行政処分 | 処分を受けていない | A | |
運営力 | A | |||
システム(わかりやすいか、不具合等がないか) | A:わかりやすく不具合などがない B:わかりにくい。 C:不具合が存在する。 | わかりやすく不具合等もない | A | |
オペレーション(ミスや遅延がないか、要望・問い合わせに対する回答は適切・迅速か) | A:問題なし B:何らかの問題あり C:重大な問題あり | 問題なし | A |
⇒【クラウドクレジット】

次回は「ソーシャルレンディングVS株式投資~利益率が高いのはどちらか過去のデータを元に比較してみた(2019年版)」の予定です。
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