借り手匿名化廃止から1ヶ月 各社の対応状況は?(1)
- 2019/05/08
- 05:00
↓
借り手匿名化が廃止
それから約1ヶ月が過ぎましたが、サービス各社の対応状況はどうでしょうか。
現時点で、匿名化廃止に対する対応方針を明らかにしている事業者は以下の通りです。
■SAMURAI
SAMURAIは、匿名化が廃止された翌日の3月19日には対応方針を明らかにしています。
↓
貸付型クラウドファンディングにおける匿名化解除後の弊社の情報開示方針について
<以下引用>
貸付型クラウドファンディングにおける匿名化解除後の弊社の情報開示方針について
3月18日、金融庁より貸付型クラウドファンディングに関する匿名化解除に関する公式見解が公表されました。
弊社は、匿名化の解除に向けて、貸付型クラウドファンディングにおける情報開示のあり方について、社内で一定期間の議論を重ねて参りました。
今回、匿名化の解除後の情報開示について、社内で方針を決定致しましたので、その内容を公表いたします。
【匿名化解除後の弊社の情報開示方針】
1.貸付型クラウドファンディングにおいて、匿名化解除後は基本的に実名開示(債務者
者の内容等)を行える案件のみの募集を行う。(注1)
(注1)・個人情報保護等で開示が難しいもの等は除きます。
・また貸付先を特定するターゲットファンドではなく、貸金業者である営業者に運用(貸付)を一任する形態のファンドは除きます。(その場合は、貸付方針、貸付・審査基準を開示致します)
2.情報開示においては、契約締結前交付書面、弊社の取引サイト上等にて行う。
契約締結前交付書面における情報開示方法については【別紙】の匿名化解除後の契約
締結前交付書面サンプルに記載した様な開示を行う予定。(注2)
(注2)現時点でのドラフトであり、今後、弊社内の決定により、貸付先の開示内容・重要事項等は変更になる可能性がございます。
匿名化解除後の契約締結前交付書面のサンプル
匿名化解除後契約締結前書面(サンプル)
3.匿名化解除後の、弊社内の案件審査のプロセス、案件のモニタリングのプロセスを纏めたものを4月中旬を目途に対外的に公表する予定。(基本的に匿名化解除前、解除後も、案件審査及びモニタリングの弊社内の基本的なプロセスは大きくは変わりません)
基本的に全案件について借り手の実名開示を行う方針とのことです。
実際に、以降のファンドでは以下の通り実名を開示して募集されています。
公開されている情報は、
・会社名
・融資額
・融資期間
・実質金利
・返済方式
・資金使途
・担保
・保証人
・収益状況
・資産状況
・事業計画
・事業概要
・会社の特徴
・担保不動産について
評価額
所在地
容積率・建蔽率
土地面積
延べ床面積
建物構造
築年数
不動産の抵当状況

社名の他にも非常に詳細な情報が開示されています。
情報開示の姿勢としては非常に進んでいると言えるでしょう。
■クラウドバンク
クラウドバンクは4月17日に融資先の情報開示について方針を発表しています。
↓
融資先の情報開示等に関する対応につきまして
<以下引用>
融資先の情報開示等に関する対応につきまして
2019年4月17日 掲載
いつもクラウドバンクにご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
従前ご案内いたしました通り、平成31年3月18日、金融庁における法令適用事前確認手続(回答書)により、匿名化・複数化が不要となるための一定の要件が公表されました(融資先の情報開示等に関する方針につきまして)。これを受け要件の充足を図るべく対応を行いましたので、4月17日以降に募集するファンドについて融資先を特定し得る情報の開示を行うことといたしました。
具体的には、4月17日以降に募集するファンドについては、下図のような「会員限定情報」というタブが追加されておりますので、ログインされた状態のお客様が、融資先を特定し得る情報を含む内容を閲覧することができます(ログインされていない状態で同タブをクリックいたしますと、ログイン画面のリンクが表示されます)。
なお、「会員限定情報」にて閲覧できる情報について、ブログ、SNS等を含め当社のお客様ではない方が閲覧できる媒体等に転記等されることはご遠慮いただきますよう謹んでお願いいたします。当社のお客様につきましては、先般改定いたしました匿名組合約款を通じて「融資先と投資者とが貸付けに関する接触をしない旨」等の要件を満たす内容について同意をいただいておりますが、転記等された情報を利用した第三者等が融資先に直接接触する等のトラブルが生じた場合、転記されたお客様の責任が問われる等の可能性がございます。何卒ご理解賜りますようお願いいたします。
会員を対象として会社名を公開するとの方針です。
ログインしないと会社名等の情報は見られないようになっています。
公開される情報は、
・会社名
・当社との関係
・営業者との関係
・住所
・業務内容
・資本金
・創設年
・会社略歴
です。
また、財務情報も公開されています。
・売上高
・営業損益
・経常損益
・純損益
・総資産
・純資産
さらに、担保・保証の概要についても公開されています。
不動産担保の場合、以下の情報が公開されます。
・所在地
・用途地域
・建蔽率・容積率
・交通アクセス
・周辺施設
・土地面積
・現況
また、融資条件として以下の情報も公開されています。
・融資予定額
・予定貸付金利
・融資予定日
・アップフロントフィー等
・資金使途
・弁済の時期・方法
・担保の内容
・担保に関わる対抗要件の具備
・その他保全内容
・担保及びその他保全の評価額
・同一の担保及びその他保全措置を講じている融資総額
・評価額に対する融資希望額の割合
・担保などの評価の方法
ただし、すべてのファンドについてこれらの情報が開示されているわけではなく、融資先からの要請により会社名が非開示となっているファンドもあります。

非常に迅速な対応で、情報開示の内容も十分なものと言えるでしょう。
次回は「借り手匿名化廃止から1ヶ月 各社の対応状況は?(2)」の予定です。
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