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借り手匿名化が廃止

3月18日、金融庁がソーシャルレンディングの借り手匿名化廃止の方針を明らかにしました。

この方針は、照会者ら(非公開)が提出した法令適用事前確認手続(ノーアクションレター制度)に対する回答の中で明らかにされました。

※1:平成31年3月18日 金融庁における法令適用事前確認手続(回答書)
※2:平成31年3月11日 金融庁における法令適用事前確認手続(照会書)

<金融庁における法令適用事前確認手続(回答書)より引用>
1.回答
照会のあった具体的事実について、照会書に記載された借り手が法人である融資
型クラウドファンディングの投資家の行為については、貸金業法第2条第1項に規
定する金銭の貸付けには該当せず、当該投資家は、同項に規定する貸金業者に該当
しないものと考える。


2.当該事実が照会法令の適用対象とならないことに関する見解及び根拠
融資型クラウドファンディング(貸付型クラウドファンディング、ソーシャルレ
ンディングとも呼ばれる。)については、資金の出し手(投資者)に係る貸金業登録
の判断は、①特定の借り手への貸付けに必要な資金を供給し、②貸付けの実行判断
を行っている場合には、貸付行為を行っているものと評価(貸金業登録が必要)す
るが、上記判断の一要素として、借り手を特定することができる情報が明示されて
いないこと(匿名化)、複数の借り手に対して資金を供給するスキームであること(複
数化)がなされているかも考慮するとしてきた。
しかしながら、事業者が、以下の匿名化・複数化以外の方策により、借り手が法
人である融資型クラウドファンディングを行う場合には、投資者は、貸付けの実行
判断を行っていないものと考える。


(1)事業スキーム
商法(明治32年法律第48号)第535条に規定する匿名組合契約によるものであ
り、資金の出し手(投資者)は、貸付け業務を執行することができず、貸付け
行為に関し、権利及び義務を有していないこと。
(2)ファンド事業者(貸付実行者)
① 貸付約款等において、ファンド事業者(貸付実行者)自らが、貸付金額、貸
付金利、資金使途等の貸付条件を設定のうえ借り手に提示し、借り手と投資者
とが貸付けに関する接触をしない旨や当該接触をさせないことを担保するた
めの措置が明記されていること。
② ファンド事業者(貸付実行者)は、貸金業法第24条の6の12第2項に規定する
社内規則に、借り手と投資者とが貸付けに関する接触をさせないことを担保す
るための措置を規定していること。
(3)ファンド販売業者
① 匿名組合約款等において、投資者は、貸付け業務を執行することができず、
貸付け行為に関し、権利及び義務を有していないこと、また、投資者と借り手
とが貸付けに関する接触をしない旨や当該接触をさせないことを担保するた
めの措置が明記されていること。
② ファンド販売業者は、投資者に対し、借り手も投資者との貸付けに関する接
触が禁じられていることを説明していること。
なお、上記の方策にかかわらず、投資者と借り手が貸付けに関する接触をした
場合には、当該投資者は貸付行為を行っているものと評価され貸金業法違反とな
るおそれがあることに留意する必要があるものと考える。



上記下線部の通り、
「借り手が法人である融資型クラウドファンディングの投資家の行為については、貸金業法第2条第1項に規定する金銭の貸付けには該当せず、当該投資家は、同項に規定する貸金業者に該当しないものと考える。」
「事業者が、以下の匿名化・複数化以外の方策により、借り手が法人である融資型クラウドファンディングを行う場合には、投資者は、貸付けの実行判断を行っていないものと考える。」
と明確に回答されています。
すなわち、「借り手が法人である融資型クラウドファンディングにおいては、匿名化・複数化は不要である」という判断が示されたと考えられます。

ただし、
「借り手と投資者とが貸付けに関する接触をしない旨や当該接触をさせないことを担保するための措置が明記されていること。 」
が条件になると繰り返し述べられています。
匿名化が解除されても、投資家が直接借り手に質問したり、資金を取り立てたりすることができないという点は変わらないということです。

今回の匿名化解除は、投資家にとっても事業者にとっても大きなメリットがあると言えるでしょう。
投資家にとっては借り手の社名が明らかになることで、その実在性や財務状況などを事前に確認することができ、より安心して投資できるようになります。
借り手と事業者とが関連会社であるかどうかもチェックできるでしょう。
また、事業者にとっても、借り手の社名を明らかにすることで、透明性をアピールできます。社名だけでなく財務状況や代表者の経歴、担保の詳細などを公開することで投資家の信用を得られれば、より資金を集めやすくなると言えます。

今回の金融庁の方針転換を受けて、すでにいくつかの事業者は借り手の名称公開に向けての方針を示しています。

■SAMURAI


<以下メールマガジンより引用>
3月18日、金融庁より貸付型クラウドファンディングに関する匿名化解除に関する公式見解が公表されました。

弊社は、匿名化の解除に向けて、貸付型クラウドファンディングにおける情報開示のあり方について、社内で一定期間の議論を重ねて参りました。

今回、匿名化の解除後の情報開示について、社内で方針を決定致しましたので、その内容を公表いたします。


【匿名化解除後の弊社の情報開示方針】

1.貸付型クラウドファンディングにおいて、匿名化解除後は基本的に実名開示(債務者
者の内容等)を行える案件のみの募集を行う。(注1)

(注1)・個人情報保護等で開示が難しいもの等は除きます。
   ・また貸付先を特定するターゲットファンドではなく、貸金業者である営業者
    に運用(貸付)を一任する形態のファンドは除きます。(その場合は、貸付  
    方針、貸付・審査基準を開示致します)

2.情報開示においては、契約締結前交付書面、弊社の取引サイト上等にて行う。
 
  契約締結前交付書面における情報開示方法については、匿名化解除後の契約
締結前交付書面サンプル(こちらからご確認ください→URL:https://samurai-crowd.com/news/detail/136)に記載した様な開示を行う予定。(注2)

(注2)現時点でのドラフトであり、今後、弊社内の決定により、貸付先の開示内容・重要事項等は変更になる可能性がございます。


3.匿名化解除後の、弊社内の案件審査のプロセス、案件のモニタリングのプロセスを
纏めたものを4月中旬を目途に対外的に公表する予定。(基本的に匿名化解除前、解除後も、案件審査及びモニタリングの弊社内の基本的なプロセスは大きくは変わりません)

以上



■クラウドバンク

<以下メールマガジンより引用>
弊社が取り扱っております融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)におきましては、貸金業法における融資先の保護および投資者が貸金業者に該当しないことを目的として、融資先を特定することができる情報が明示されないこと(匿名化)と、複数の融資先に対して資金を供給するスキームであること(複数化)が要請されておりましたが、平成31年3月18日、金融庁における法令適用事前確認手続(回答書)により、匿名化・複数化が不要となるための一定の要件が公表されました

この公表を受けまして、弊社といたしましては、「匿名化・複数化以外の方策」として挙げられている要件等を速やかに満たすよう対応し(本年4月上旬頃を予定しております)、以降に募集するファンドにおいては融資先の同意が得られたものから順次、直接的な融資先が特定できる情報提供も行う等、更なる情報充実化を図る方針です。



■Funds

貸付投資のFunds、匿名化解除に対応し貸付先の企業名などの公開方針を発表

3月18日、金融庁より匿名化解除に関する公式見解が公表されました。貸付投資のFunds(ファンズ)では、当見解に対応し、4月以降に公開する全てのファンドにおいてファンド組成企業からの直接的な貸付先を開示し、今回の公表内容を踏まえた情報開示の充実を図ることを発表いたします。

(中略)

■Funds(ファンズ)における匿名化解除による変化
当社は、保全性を高める工夫をとるとともに、可能な限り投資家の皆様に適切にリスク判断していただけるよう、ファンド組成企業の貸付先をその関係会社のみに限定しております。

関係会社に対する貸付けは原則として貸金業法が適用されず、貸付先企業の匿名化を行う必要は基本的にありません。したがって、Funds(ファンズ)で募集するファンドでは、貸付先企業の名称などを原則として開示しております。こうすることで、貸付先のリスクを考慮した上での投資判断を行いやすくしております。

しかしながら、一部のファンドにおいては、匿名化の要請にのっとり、貸付先企業の詳細情報を限定して募集を行なっておりました。今回の金融庁の公表を踏まえた匿名化解除により、4月以降は、Fundsで公開する全てのファンドにおいて、投資家の皆様はファンド組成企業の直接的な貸付先の詳細情報をご理解いただいた上で投資をご検討いただけることとなります。

なお、Funds(ファンズ)で募集するファンドでは、直接的な貸付先がさらに貸付けを行う場合がありますが、こうした案件では募集時に借り手が確定していないことから、今回の公表の趣旨を踏まえた適切な情報提供のあり方を検討してまいります。Funds(ファンズ)では、ファンド組成企業による貸付けはリコースローンであり、最終的な借り手からの返済の有無に関わらず、直接的な貸付先には返済の義務があるため、直接的な貸付先の情報が投資判断においてもっとも重要と考えております。

■匿名化解除に関する当社の想い
当社は2016年より、メディア事業を通して、投資型クラウドファンディング業界に携わってまいりました。その市場の堅調な成長に大きな可能性を感じる一方で、匿名化措置による情報開示の制限は、投資型クラウドファンディングが社会に受容され、投資家の方々から一層の信頼を得る上で大きな課題であるという問題意識をもっておりました。

今回の匿名化解除に関する金融庁の公表は、Funds(ファンズ)というマーケットプレイスの運営者としても、数年に渡り投資型クラウドファンディングを見守ってきたメディアとしても、大変喜ばしく、歓迎すべきことであると考えています。

匿名化解除により、クラウドファンディング投資の透明性が高まり、多くの方々から、資産運用の選択肢としてより一層広く認知いただけることを期待しております。



■クラウドクレジット

ネット融資仲介「貸付先の非匿名化は歓迎」 クラウドクレジット杉山社長

<以下引用>
「当局が匿名化の方針を転換することは、当然必要な措置だと考えており歓迎しています。まっとうなソーシャルレンディング事業者はどの会社も、匿名化に反対してきました。匿名化は、当初から民間事業者が懸念していた通り、悪質な事業者が詐欺的なファンドを日本の個人投資家に大量に供給する温床となってしまったため、非常に残念に思います」

「当社は匿名化解除が実行された時点で、ほぼ全案件の融資先企業の社名を開示します」



各社とも、匿名化解除については歓迎するとの意見で、速やかに借り手の名称を公開するとの方針で一致しています。

次回は「Funds、デュアルタップ合同セミナーに参加しました。」の予定です。


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中田健介(けにごろう)

Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

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