2月22日 証券取引等監視委員会は、トラストレンディングを運営するエーアイトラスト社に2回目の行政処分を行うよう勧告しました。
エーアイトラストは2018年12月に行政処分を受けたばかりです。
行政処分勧告の内容は以下の通りです。
<以下エーアイトラストサイトより引用>



「高速道路工事請負代金債権担保ローンファンド」
「公共事業コンサルティング債権担保ローンファンド」
「燃料売掛債権担保ローンファンド」
の募集ページにおいて、虚偽の表示があったとの指摘内容です。
いずれも、借入人は実際にはそれらの事業を実施していなかったとのことです。
これらの案件と、2018年12月に行政処分勧告を受けた対象案件は、いずれもエーアイトラスト社の取締役である山本幸雄氏からの紹介案件とのことです。
また、募集された資金のうち、少なくとも15.8億円がこの山本氏が実質的に支配する法人へ流出していたとのことです。
トラストレンディングの累計募集総額は83.2億円なので、15.8億円はその約20%にあたります。
この「山本幸雄氏」は、2018年10月5日に同社取締役に就任したとのことですが、エーアイトラスト社のサイト上にはそれに関する当時の告知などは見当たりません。
他の役員については就任時に経歴なども含めて掲載されているのですが、なぜか山本氏については記載がありません。
ネットで調べてみましたが、この山本幸雄氏がどういう経歴の人物なのかはよくわかりませんでした。
エーアイトラスト社では、これらの案件の借り手企業に対して、損害賠償請求訴訟を起こすとのことです。
<以下引用>


工事の架空発注を元に貸付金をだまし取ったとの主張で、事実であれば大変悪質な詐欺だと言えます。
訴訟も含めて、回収に全力を尽くしてほしいと思います。
ただ、そうした詐欺を見抜けずに多額の資金を貸し付けてしまったり、そうした問題のある人物を取締役にしてしまったエーアイトラスト社の体制にも大いに問題はあると言えます。
いずれにしても、15.8億円の資金が無事回収されるかどうかは非常に不透明な状況と言えるでしょう。
なお、私は今回指摘を受けたファンドのうち、「燃料卸売事業者ローンファンド198号」と「債権担保付ローンファンド108号」にそれぞれ100万円ずつ投資しています。
今のところ返済遅延等は発生していませんが、今後の動向に注視したいと思います。

また、この件は日経新聞の記事にもなっています。
エーアイトラストに2回目の処分勧告 虚偽表示で
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