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Fundsセミナーに参加しました

maneoで1月31日にまた返済遅延が発生しました。

今回遅延となった合計ファンド数は70ファンドで、合計金額は16.0億円です。

【延滞発生に関するご報告】

<以下引用>
この度、下記融資案件について、2019年1月28日を最終弁済期限とする元金の未回収が発生いたしました。

maneo株式会社(以下、「当社」という)より、対象ファンドの詳細と今後の債務者からの回収、

投資家の皆様への分配について、以下のとおりご報告させていただきます。


1.融資案件の概要

ファンドID  5141、5147~5151、5161~5178、5183~5197、5199~5202、 5205~5208、5219~5221、5245~5248、5254~5264、5292、5381~5383、5415
ファンド名  【不動産担保付き】1,200億円突破記念ローンファンド【第3弾】1号~70号(案件1:C社、案件2:AN社)
案件名    【事業者C社向け】東京都千代田区エリア 不動産担保付きローンへの投資(第1次~第70次募集)
貸付実行日   2018年5月15日、18日、24日、31日、6月8日
融資金額    1,599,983,479円
最終返済日   2019年1月28日
URL     https://www.maneo.jp/apl/fund/detail?fund_id=5141 他
残高      1,599,983,479円

本件は、事業者C社から同一の債務者(不動産事業者DM)に対する不動産担保融資について、
「maneo」において事業者C社に対する「不動産担保付きローンファンド」として募集いたしました。


2.経過

2018年5月に事業者C社が不動産事業者DMに対して16億円の仕入資金融資を行うため、
「maneo」では1,599,983,479円のファンド募集をし、そのファンド募集資金を事業者C社に融資いたしました。
その保全策として、事業者C社は、不動産事業者DMが取得した東京都千代田区の土地建物(以下、「対象不動産」という)に対して根抵当権を設定し、
当社は当該根抵当権に質権を設定いたしました。
不動産事業者DMは、対象不動産の売却による返済を想定しておりましたが、当初計画通りの売却に至りませんでした。
本件融資期間中、対象不動産の隣接地を他の不動産事業者が購入したことを契機とし、不動産事業者DMは隣地所有者と共同し、
対象不動産及び隣接地を一体として売却する方針へ変更しましたが、
売却に伴う調整事項の解消等に時間を要してしまい、期限での返済が履行できませんでした。

現在、不動産事業者DMは売却予定先との売買契約を締結済みであり、売買契約に伴う手付金を受領済みです。
3月下旬までを目途に最終の残金決済が行われる予定です。
不動産事業者DMは、残金決済時に事業者C社に元金及び遅延損害金を返済し、
当社においても、その返済金から投資家の皆様に償還及び分配を行うための資金を回収する予定です。

3.回収の見込み

上記「2.経過」にございますとおり、不動産事業者DMの不動産取引の最終の残金決済予定が3月下旬であるため、
対象不動産の売却による融資金の回収まで、本件ファンドの償還期限を延長させていただくものでございます。
不動産事業者DMからの利息は事業者C社に入金されており、事業者C社から当社にも利息は入金されております。
元金は期日到来による未回収の状態ではありますが、約定利息の未払いによる延滞が発生している状態ではございません。
今後、事業者C社は不動産事業者DMの物件引き渡しに至るまでの業務の進捗状況を確認していくこととなります。


4.今後の状況報告について

該当投資家の皆様には、不動産事業者DMによる対象不動産の売却の進捗状況を踏まえた回収状況につきまして、定期的にメールにてご報告いたします。
次回については2週間後を目途にご報告いたしますが、上記の売却状況等に関する重要事項が発生した場合には速やかにメールにてご報告いたします。


5.その他

該当投資家の皆様の「my maneo」内の「運用予定表」には1月31日までは「正常」と表示されます。2月1日以降は「期失」と表示されます。
「返済実績一覧」ページの「ローンファンド運用状況」の該当ページも、1月31日までは「運用中」と表示されます。2月1日以降は「期失」と表示されます。

上記「1.融資案件の概要」の70件につきましては、1月28日に債務者から利息の入金はございましたが、元金の返済がなされず、延滞となりました。
なお、1月28日に入金となりました利息につきましては、2月22日の分配を予定しております。



「現在、不動産事業者DMは売却予定先との売買契約を締結済みであり、売買契約に伴う手付金を受領済みです。
3月下旬までを目途に最終の残金決済が行われる予定です。」

とあるので、予定通りいけば3月末には返済されるのかも知れません。
他のファンドに比べればやや希望は持てそうな雰囲気ですが、どうなるでしょうか。

これによりmaneoの返済遅延総額は59.8億円となり、返済遅延発生率(募集総額に対する返済遅延額の割合)は2.7%から3.9%に上昇しました。

現時点での各社の返済遅延率は以下の通りです。

各事業者デフォルト・返済遅延発生状況2019年2月4日時点
事業者募集総額デフォルト総額
(※1)
デフォルト率返済遅延総額
(※2)
返済遅延発生率
maneo¥152,732,140,000¥00.0%¥5,984,534,0513.9%
ガイアファンディング¥9,327,200,000¥00.0%¥4,165,120,00044.7%
キャッシュフローファイナンス¥3,776,570,000¥00.0%¥571,440,39515.1%
クラウドクレジット¥14,884,700,000¥00.0%¥470,000,0003.2%
SBIソーシャルレンディング¥72,079,490,000¥5,541,5450.0%¥726,363,5001.0%
クラウドリース¥15,984,090,000¥00.0%¥1,080,000,0006.8%


(※1)デフォルト:投資した金額の一部または全部が返ってこないことが確定した状態
(※2)返済遅延:期日を過ぎても投資した金額の一部または全部が返ってこない状態が続いているもの


**************

2019年1月30日に開催されたFundsセミナーに参加しました。

<登壇者>
クラウドポート代表取締役社長 藤田雄一郎氏

<内容>
株式会社クラウドポートは現在3期目
日本初 貸付ファンドのオンラインマーケットFundsを開始した。

■サービス開始の背景
・資産運用のすそ野を広げたい

・少子高齢化の進行により2050年には高齢者と現役世代の比率が1:1に。

>懸念される影響
社会保障費のアップ
消費税のアップ
年金支給開始年齢の引き上げ
医療費の自己負担増加
など

>自助努力(=資産運用)が求められる。

・しかし、2014年にNISAが開始されたが、「貯蓄から投資へ」の流れは進んでいない

理由:既存の金融商品は、忙しい現役世代にはハードルが高い。

株式投資・FX・投資信託:相場による値動きがあり管理の手間がかかる。
不動産投資:資金量が必要
社債:個人向けの銘柄が少なく、いつでも買えるわけではない。

>相場による値動きがなく、コツコツ安定的に少額から投資できる選択肢が求められている。

・貸付投資は相場に左右されず安定的なリターンが見込めるため現役世代向き
値動きがない
貸し倒れが発生しない限り償還時に元本は戻ってくる。

・仮説
スマホ一つで安定的な貸付投資に参加できるサービスが必要ではないか

今回それを実現したのがFunds

■Fundsの特徴
・資産形成したい個人とお金を借りたい企業を結ぶ、国内初「貸付ファンド」のオンラインマーケット

・金商業者であるクラウドポートが資金を集め、各分野のプロであるファンド組成企業が貸付を行う。
クラウドポート自体はファンドを組成したり貸付をしたりしない。

・投資家は、一つの口座で様々なテーマのファンドに投資できる。

1.ファンド組成企業になるためには、当社の定めた審査基準をクリアする必要がある。
以下のいずれかの条件を満たすこと。
上場企業
監査法人の監査を受けている
VCから出資を受けている

>第三者からの牽制が効いている。
上場している、もしくは目指しているため、不正を起こす可能性が低いと考えられる。

ファンド組成企業として、以下の企業が参加している
アイフル 東証一部上場 国内大手ノンバンク 
年利回り1.8%、募集金額5000万円のファンドを募集したが、わずか16分で完売

Dualtap マンション開発を手掛ける不動産企業 東証二部上場 
募集金額2000万円が1分以内で完売した

LENDY オンラインレンディング インターネット上で与信・審査・貸付を行うFintechサービス。
利回り6% 募集金額700万円が30秒で完売。

2月以降協業検討企業
PhilCompany 東証マザーズ上場 コインパーキングの上の空間を活用する、空中店舗事業を手掛ける。

2.リスクを軽減する「関係会社貸付」スキーム

ファンド組成企業は、グループ会社・子会社に対して貸付を行う。
ノンリコースローンではなく、リコースローンとしているので、グループ会社・子会社は、最終借り手企業で貸し倒れが発生しても、返済の義務がある。

3.ミドルリスク・ミドルリターン

リスク低
個人向け社債 (0.1~1.2%)>東証一部上場企業など。
Funds (1.5~6%)>上場企業のグループ会社など。
一般的なソーシャルレンディング(6~12%)。借り手は中小企業など。
株・FXなど
リスク高

4.最小投資単位1円
最小投資単位は、業界最低の1円。
分配金を再投資しやすく、効率的な複利運用が可能。

5.相場に左右されない
株式投資のように相場がないので、手間やマインドシェアをとられることがない。

6.販売と運用の分離
既存のSL事業者は、ファンドの募集者と組成企業が同一であることが多い。
そのため昨年いくつか問題が起こった。
ガバナンスが効かず、リスクが高いと知りつつグループ会社や親会社に貸し付けていた。

Fundsは、取扱者であるクラウドポートと組成企業はグループ会社ではないので、厳格に審査・管理する。

■Fundsのリスク
・借り手企業やファンド組成企業、市況の変化により元本を毀損するリスクがある。
・借り手企業がお金を返せなくなった場合、デフォルトのリスクがある。
・取扱者である当社やファンド組成企業の倒産リスク
・運用期間中は解約できない。
・運用期間が延長する可能性あり。(不動産が予定通り売却できないなど)
・早期償還される可能性がある。

>余裕資金で行う、分散投資を行うことが大事

■審査・モニタリング
・ファンド組成企業・借り手企業の審査と、ファンド自体の審査を行う。

・ファンド組成企業・借り手企業の審査
実在性
財務状況の健全性
必要な許認可の取得状況
について確認する。
最新決算書に基づき定期的にチェックを行う。

・ファンドの審査
出資対象事業の事業計画
分別管理の実施状況
募集予定額が妥当か
について確認する。

■運営体制
現在のメンバーは15名

藤田
クラウドバンクの立ち上げを経験

柴田
過去に3つの会社を作って売却した起業家

河野
証券会社でコンプライアンスを担当

川中弁護士
関東財務局で検査官を務めた。

高尾弁護士
金商法に詳しい

アドバイザー
伊藤元重 東大名誉教授 マクロ経済大家
佐藤慎一 元財務省事務次官
松田 みずほコーポレート銀行常務 ファンド組成企業に対する審査に関与

■目指すところ
・これまでのSL
高い利回りで資金を集めていた。
そのため、上場企業や大企業は利用できなかった。
一部問題のある企業が入ってきて、問題が発生した。

・当社が目指す姿
利回りではなく、安定した金融商品として投資家に訴求する
低い利回りなので、上場企業や大企業でも利用できる。
将来的には海外の貸付案件にも投資できるようにしたい。

■質疑応答
Q:関係会社貸付スキームについて、LENDYはベンチャーなので関係会社がないのでは

A:LENDYについては、SPCを作り、それをファンド組成企業にしている。
LENDYが借り手企業となる。

Q:ベンチャー企業やスタートアップでも借り手となりうるのか

A:VCから出資を受けていることが条件となるので、そうでない場合は対象とはならない。
当面は上場企業や、上場が近いベンチャー企業が対象となる。

Q:借り手企業の資金使途は何か

A:企業による。
アイフルであれば消費者に貸し付ける

Q:借り手企業の資金使途も、貸付後にモニタリングするのか

A:資金使途通りに使われているかはチェックする。

Q:早期償還の場合があるとのことだが、その場合違約金などは発生するのか

A:特にペナルティーは課していない。そのため、多く発生する可能性はある

Q:最初に募集した3社は、今後もファンドを募集する予定なのか

A:今後も募集する予定。

Q:審査の具体的なプロセスは

A:まず営業担当者が条件を満たしているか確認する。
次に、公認会計士の杉原がチェックする。
審査委員会で、藤田・柴田・高尾らがチェックし、問題なければ河野が最終的な確認を行う。
最終的な審査の決定権を持っているのは、河野

また、案件の開拓については、出資元であるVCやアドバイザーなど外部の協力を得ている。
数カ月以内には、常時案件が募集されている状態にしたい。

Q:リコースローンとのことだが、担保はあるのか

A:グループ会社間で担保を取る意味はあまりない。それよりも、子会社に対して親会社がしっかりと経営指導を行うようにするような条文を入れている。

Q:Funds自体の手数料はどの程度か。それはどこに記載しているのか

A:募集金額に対して一定額を徴収している。企業により幅があるので、具体的な手数料率は公表はしていない。
今後は検討したい。

Q:借り手企業の子会社の定義は

A:必ずしも100%子会社を条件とはしていない。個別にファンド募集ページに記載している。

Q:前回は募集開始が午前10時だったが、日中仕事をしていると投資しにくい。
今後その対応はどう考えているのか

A:今後は、投資しやすい時間帯にファンド募集を開始する、事前に募集開始予告をする、といった対応を行っていく予定。
ただ、本質的には、ファンドの数量を増やすことが重要だと考えている。

Q:申し込み後3日以内に入金するよう指示があったが、キャンセル率はどの程度だったか

A:今回、キャンセルは100万円程度だった。空きがでたら自動で再募集するような仕組みとしている。

Q:一人の投資家が投資できる上限が500万円という記載があったがどういうことか。

A:事業型ファンドの募集免許も取得しているので、そのように記載している。基本的には融資型を扱っており、その制約は関係ない。

Q:金融庁から行政処分を受ける例が多いが。
A:当社はこれまで比較サイトを手掛けてきたので、この業界の健全な発展を願っている。
誤解を与える表示や資金使途で指摘を受ける事業者が多い。
取扱者とファンド組成企業が一体となっていることが問題となっているケースが多い。
当社では、ファンド組成企業に対する審査を厳格に行い、不適切な企業は参加させない。
金融庁の検査は定期的にくるが、それだけではなく、自主的に外部の検査を受けるようにする予定。

Q:スルガ銀行・TATERUなど、上場企業でも問題を起こすケースはあるが、どのように防止していくのか

A:上場企業だから100%安全とは言えない。
当社の基準でも、完全に防止できるとは限らないので、あくまでリスクのある投資であることは理解していただきたい。

Q:金融当局としては、ソーシャルレンディングに対してどのような方向性で考えているのか。
例えば投資信託ではNISAなどの仕組みが出てきた。

A:政治家から聞いたところでは、資産運用は促進していきたい、そのすそ野を広げるうえで、Fundsのような取り組みは支援したい。
ただ、投資家に損を与えるようなことは避けないとならない。
SLは総合課税なので税制面で不利なので、そういう面は業界団体を通じて改善を求めていきたい。

Q:銀行がこういう分野に進出することはないのか

A:銀行がこういう分野に進出してくればFundsのようなサービスは必要ない。
ただ、銀行は預金を扱っているので、元本保証をしないとならない。
また、審査能力が落ちているという面もある。
銀行にとっては我々のようなサービスは規模が小さすぎて眼中にないと思う。
いずれ規模が大きくなっていけば、何らかの協業はあるかもしれない。

Q:投資家からすると、全額投資家から集めるよりも、一部は銀行から集めるような形になっていると安心できるのではないか。

A:他の事業者では、不動産を買うとき、シニアローンを銀行が出し、メザニンローンをクラウドファンディングで募集するようなケースもある。
Fundsでは、年金などの機関投資家が買うような商品を、一般の個人向けに提供したい。

以上

次回は「資産運用EXPOに参加しました」の予定です。


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中田健介(けにごろう)

Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

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