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危険な事業者の見分け方はあるのか(7)(総括)

前回まで様々な観点から危険な事業者の見分け方について検証してきました。
今回は総括です。

前回まで、以下の6つの観点について検証しました。
・募集累計額
・平均利回り
・担保あり率
・資本金
・上場/非上場および出資者
・目的型/手段型

それぞれ、危険な事業者を判別する上で有効かどうかは以下の通りの結論となりました。

・募集累計額
 ⇒「募集累計額が多い事業者ほど安全」とは言えない

・平均利回り
 ⇒平均利回りが高いほど危険な事業者の割合は高い。

・担保あり率
 ⇒「担保あり率の高い事業者ほど安全」とは言えない

・資本金
 ⇒「資本金の多い事業者ほど安全」とは言えない

・上場/非上場および出資者
 ⇒「上場しているか、または上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている事業者」は安全性が高いと言える。

・目的型/手段型
 ⇒「目的型/手段型」と安全性には関係がない。

したがって、現時点で危険な事業者の見分け方として有効と考えられるのは、以下の2つです。
・平均利回り
・上場/非上場および出資者


具体的には、危険な事業者を避けるためには以下の投資方針が考えられます。
・平均利回り8%以上の事業者は避ける
・非上場で、かつ上場企業やベンチャーキャピタルが出資していない企業は避ける


ただし、これらの基準はあくまで過去の傾向から見たものなので、今後も有効かどうかはわかりません。
あくまでご参考とお考え下さい。

この2つの基準で各事業者を評価すると以下の通りとなります。

サービス平均利回り
(※3)
上場/非上場(※4)会社の主要な出資者上場しているか、または上場企業・ベンチャーキャピタルからの出資を受けている安全と考えられる
TATERU FUNIDING4.6%東証一部上場TATERU(上場)
J.Lending4.6%JASDAQ上場ジャルコ(上場)
オーナーズブック4.8%マザーズ上場ロードスターキャピタル(上場)
プレリートファンド6.0%非上場ブルーメロンキャピタル株式会社(非上場)  
LCレンディング6.2%JASDAQ上場ロジコム(上場)
クラウドバンク6.4%非上場(未公開)  
maneo6.9%非上場GMOクリックホールディングス株式会社(上場)、株式会社VOYAGE VENTURESなど
クラウドリアルティ7.0%非上場(未公開)  
さくらソーシャルレンディング7.1%非上場(未公開)  
Pocket Funding7.1%非上場財全グループ(非上場)  
スマートレンド7.5%非上場(未公開)  
SAMURAI7.5%非上場(未公開)  
みんなのクレジット7.5%非上場(未公開)  
SBIソーシャルレンディング7.8%東証一部上場SBIホールディングス(上場)
アップルバンク8.9%非上場翔栄(非上場)  
レンデックス8.9%非上場(未公開)  
クラウドクレジット9.0%非上場伊藤忠商事株式会社(上場)、マネックスベンチャーズ株式会社など 
ラッキーバンク9.1%非上場(未公開)  
アメリカンファンディング9.2%非上場(未公開)  
ガイアファンディング9.7%非上場(未公開)  
キャッシュフローファイナンス10.0%非上場(未公開)  
トラストレンディング10.5%非上場(未公開)  
クラウドリース10.5%非上場(未公開)  
グリーンインフラレンディング12.3%非上場JCサービス(非上場)  
全事業者平均10.0%    


この基準で見ると、安全と考えられる事業者は以下の6社です。

・TATERU FUNIDING
・J.Lending
・オーナーズブック
・LCレンディング
・maneo
・SBIソーシャルレンディング

以上の結果を踏まえて、今後、投資方針を以下の通り見直したいと思います。

■投資方針
<事業者に関する基準>
 (1)以下の基準を満たす事業者への投資額は500万円以内
  ・サービス開始から1年以上たっている
  ・システム・運営面で特に問題がない
  ・平均利回り8%未満
  ・上場している。または上場企業やベンチャーキャピタルが出資している。または第1種
・TATERU FUNIDING
・J.Lending
・オーナーズブック
・LCレンディング
・maneo
・SBIソーシャルレンディング
・クラウドバンク
・SAMURAI
 (2)上記以外の事業者への投資額は50万円以内

<ファンド・融資先に関する基準>
 1ファンド・1融資先に対する投資額は100万円以内
 ただし、グループ会社への貸し付けは別会社であっても同一貸付先とみなす。



とりあえずこれでしばらく運用してみて、また問題があれば見直すこととします。

次回は「2018年10~12月ソーシャルレンディング投資実績」の予定です。



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コメント

No title

危険な業者はわからないでしょう。
SLの本を書いているプレ専門家ですら失敗する世界ですから。
今まで和牛商法やらオレンジ共済やら
色々な詐欺が有りましたが、
SLはそれ以上の高確率で詐欺が多い。
あの安愚楽牧場ですら、
30年間問題なく元利を返済し続け、
30年後に破たんした。
昨今簡単に破たんするSLと比べて、
立派なものです。
SLは大部分が詐欺なのですから、
その中からまともな業者を選ぶ手間を考えたら、
実績のある株や不動産に投資した方が、
ずっと効率が良いでしょう。

No title

なんだこの表面的な結果からの分析は!
まるで参考にならない。
本を出すくらいの方ならば、もっと本質的な分析したらどうでしょうか。

No title

>もっと本質的な分析したらどうでしょうか。

過去の記事から考えて、
やっていると思います。
いくらやっても、
最初から現金を強奪しようとした業者を見分けることができないのだと思います。
悪意を持った業者もプロですから、
簡単に尻尾をみせません。
向こうの方が上手なのです。

No title

金融庁が既に全頭検査したと言っていないので、
今の時点で安全の要否はわかりませんね。
金融庁は検査に問題の無かった業者も公開していない。
聞いても教えてくれないかもしれませんね。

いいんじゃないでしょうか

私は5パー基準で結果、クラウドバンク一択でしたが、ソーシャルは見えないリスクはありますから分散は必要かと。
個人的にはfundsいれてマネオははずしていいかと思ってます。リスクヘッジは分散と雑所得のみで税率マックスにしておくと確定申告で戻りも高いかと…

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Author:中田健介(けにごろう)
IT系企業に勤務しています。
2010年からソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)での資産運用を開始しました。
自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信しています。

■著書
2015年3月7日にぱる出版より著書「年利7%!今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!~日本初!融資型クラウドファンディング投資の解説書」を発売しました。
是非よろしくお願いいたします。

■興味のあるもの
 ・投資(これまでに実施したことがあるのは、投資信託・国債・FX・株式などです。)

■ソーシャルレンディングについて
 maneo・AQUSHとも2010年から始めました。
 ソーシャルレンディングは将来性のあるビジネスモデルです。自分も微力ながらこのブログを通じて知名度の向上に努めたいと思っています。

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