危険な事業者の見分け方はあるのか(3)(担保あり率)
- 2019/02/16
- 05:00
↓
特別調査委員会からの調査結果報告書(要約版)受領および今後の対応に関するお知らせ

「エビデンス改ざんは,主として営業部長及び部長代理が行っていた。」とあります。
改ざんは、担当者レベルではなく、組織的に行われていたようです。

その背景として、「厳しいノルマ」「厳しい上下関係」「急成長による強い成功体験と率直にものを言いづらい組織風土」が挙げられています。
これまで自分が会った数名の営業担当者からは、それほど強いプレッシャーを受けていたり、上下関係が厳しいといった印象は感じられませんでした。
(複数の営業担当者と同時に会ったこともありましたが)
今回の調査では触れられていませんでしたが、金融機関に対して不正が行われていたということは、投資家に対して入居率などのデータを改ざんしたり、建築する物件で手抜き工事が行われたりする可能性もないとは言えません。
今後もそうした不正が行われるようでは困ります。
TATERUとは今後も長い付き合いになるので、ぜひこれを機会に組織風土を改善していってほしいと思います。
***************
前回に引き続き、危険な事業者の見分け方について検証します。
↓(前回)
危険な事業者の見分け方はあるのか(1)(募集累計額)
危険な事業者の見分け方はあるのか(2)(平均利回り)
今回は「担保あり率」について検証したいと思います。
「担保あり率」はクラウドポートにて集計している数値です。
担保ありファンドの件数の割合を表しています。
https://www.crowdport.jp/company/list
一般に担保の設定率の高い事業者ほど安全なのではないかと考えられますが、実際にはどうなのでしょうか。
担保あり率順のデフォルト・返済遅延発生率は以下の通りです。
(黄色網掛けのサービス事業者5社が「危険な事業者」です。)
デフォルト・返済遅延発生率(2019年1月時点) | |||||||||||||||||
サービス | 担保あり率(※3) | デフォルト・返済遅延発生率 (デフォルト+返済遅延総額)/募集累計額 | |||||||||||||||
クラウドリアルティ | 0.0% | 0.0% | |||||||||||||||
SAMURAI | 0.0% | 0.0% | |||||||||||||||
クラウドクレジット | 0.0% | 3.2% | |||||||||||||||
プレリートファンド | 43.0% | 0.0% | |||||||||||||||
キャッシュフローファイナンス | 45.0% | 15.1% | |||||||||||||||
LCレンディング | 61.0% | 0.0% | |||||||||||||||
maneo | 62.0% | 2.7% | |||||||||||||||
クラウドリース | 73.0% | 0.0% | |||||||||||||||
スマートレンド | 75.0% | 0.0% | |||||||||||||||
アップルバンク | 90.0% | 0.0% | |||||||||||||||
Pocket Funding | 91.0% | 0.0% | |||||||||||||||
さくらソーシャルレンディング | 93.0% | 0.0% | |||||||||||||||
クラウドバンク | 95.0% | 0.0% | |||||||||||||||
みんなのクレジット | 97.0% | 68.6% | |||||||||||||||
オーナーズブック | 99.0% | 0.0% | |||||||||||||||
トラストレンディング | 99.0% | 0.0% | |||||||||||||||
TATERU FUNIDING | 100.0% | 0.0% | |||||||||||||||
J.Lending | 100.0% | 0.0% | |||||||||||||||
レンデックス | 100.0% | 0.0% | |||||||||||||||
ラッキーバンク | 100.0% | 29.5% | |||||||||||||||
アメリカンファンディング | 100.0% | 0.0% | |||||||||||||||
ガイアファンディング | 100.0% | 44.7% | |||||||||||||||
グリーンインフラレンディング | 100.0% | 63.2% | |||||||||||||||
SBIソーシャルレンディング | (不明) | 1.0% | |||||||||||||||
全事業者平均 | 74.9% | 7.3% | |||||||||||||||
(※1)デフォルト(貸し倒れ):投資した金額の一部または全部が返ってこないことが確定したもの | |||||||||||||||||
(※2)返済遅延:期日を過ぎても投資した金額の一部または全部が返ってこない状態が現時点で続いているもの | |||||||||||||||||
(※3)クラウドポートより(https://www.crowdport.jp/company/list) |
見ての通り、担保あり率に関わらず、危険な事業者は存在します。
特に、みんなのクレジット・ラッキーバンク・ガイアファンディング・グリーンインフラレンディングの4社はいずれも担保あり率はほぼ100%でした。
にも関わらずいずれでも問題が起きているということは、ソーシャルレンディングにおいては「担保あり」という表示は全く安心材料にはならないと言わざるを得ません。
結論として、ソーシャルレンディング事業者の安全性を見極める際には、担保の有無は基準とはならないと言えます。
次回は「危険な事業者の見分け方はあるのか(4)(資本金) 」の予定です。
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