ソーシャルレンディングVS株式投資~利益率が高いのはどちらか過去のデータを元に比較してみた(2017年版)
- 2018/10/17
- 05:00
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ソーシャルレンディングVS株式投資~利益率が高いのはどちらか過去のデータを元に比較してみた
この記事は2010年から2016年までを分析対象としていましたが、2017年も含めて改めて検証したいと思います。
もちろん、株式投資で大きな利益を得ている人もいれば、損をしている人もいるので、この比較は非常に難しいのはお分かりいただけると思います。
なのでこの比較を敢えてするなら、いろいろな前提条件付きで行うしかありません。
まず、先に結果から伝えます。
以下の通りです。
投資を開始した年度 | 株式 | ソーシャルレンディング(※1) | |
累計利益率 (2017年末時点) | 利益率 (年利) | 累計利益率(2017年末時点)(複利) | |
2010 | 98.5% | 6.4% | 73.7% |
2011 | 99.3% | 6.8% | 63.3% |
2012 | 144.6% | 7.1% | 52.9% |
2013 | 104.6% | 6.6% | 42.8% |
2014 | 40.7% | 6.0% | 33.9% |
2015 | 29.7% | 6.7% | 26.3% |
2016 | 20.4% | 8.5% | 18.4% |
2017 | 16.9% | 9.1% | 9.1% |
グラフにすると以下の通りです。

以下の通りの条件で比較を行いました。
■比較する期間
比較する期間は、ソーシャルレンディングがサービス開始した(正確には、maneoのビジネス向け融資が始まった)2010年から2017年としました。
■ソーシャルレンディング利益率の算出方法
ソーシャルレンディング利益率は以下の通り算出しました。
・2010年~2015年までは、その年に募集されたmaneoの全案件の利回り(年利・税引き前)を単純平均しました。
なお、この期間maneoでは貸し倒れは0件なので、利回り=利益率となります。
・2016年以降は、クラウドポートによる全事業者・全ファンドの平均利回り(年末時点・税引き前)のデータを取得しました。
なお、2016年・2017年も貸し倒れは0件なので、利回り=利益率としました。
(みんなのクレジットのデフォルトが確定したのは2018年なので、ここではデフォルトには含めていません)
・「ソーシャルレンディング・累計利益率(2017年末時点)(複利)」は、「それまでに得られた利益をすべて再投資した場合に、2017年末時点でどれだけの利益率になっているか」を表す値です。
例えば、2016年の「18.4%」という数字は、2016年初に100万円をソーシャルレンディングに投資し、1年後に得た8.5%(8.5万円)の利益と元本を2017年初に再投資した場合、2017年末でトータル118.4万円になっているということを意味します。(複利効果があるので)
当然昔から投資しているほうが累計利益率は高くなり、2010年から投資していたとすると、73.7%になります。
■株式投資の利益率の算出方法
・ここでは、「各年次の年初時点で株式に投資し、2017年末まで持ち続けた場合にどれだけの利益が得られたか」を利益率と定義しました。
つまり、2010年の株式投資の利益率が「98.5%」とあるのは、「2010年初に株式に100万円投資した人が2017年末まで持ち続けた場合、その株式の価値は198.5万円になっている」ということを意味します。
・具体的には、各年初時点と比較した2017年末のTOPIXの騰落率から算出しました。
例えば、2017年の利益率は「(TOPIXの2017年末の値 - 2017年初の値) ÷ 2017年初の値」で算出し、
2010年の利益率は「(TOPIXの2017年末の値 - 2010年初の値) ÷ 2010年初の値」で算出しました。
TOPIXの推移データは日本取引所グループのサイトより取得しました。
・株式配当は考慮していません。
■考察
・全期間を通じて、株式投資の利益率の方がソーシャルレンディングを上回っています。
昨年分析した時は、2014年~2016年の期間はソーシャルレンディングの利益率の方が上回っているという結果になったのですが、2017年は株価が16.9%も上昇したので、今回の分析では株式投資が有利となりました。
・株式投資の利益率はマイナスもあり得るのですが、2010年~2017年にかけて日本株式は概ね上昇傾向であったため、どの時点もプラスになっています。
最も利益率が高いのは2012年に株式に投資した場合であり、利益率は144.6%と、資産額が2倍以上になっています。
この期間の株式投資の利益率はいずれも60%を超えており、この期間に株式を買って持ち続けていた投資家は大きな利益を得られたでしょう。アベノミクスのおかげです。
・2014年~2017年はソーシャルレンディングと株式投資の累計利益率はそれほど大きな差異はありません。
・「短期的には株式投資が勝つことはあっても、長期的にはソーシャルレンディング投資の方が有利になる」と思っていましたが、実際に分析してみたら逆の結果となりました。
ソーシャルレンディング投資で株式の長期投資に勝つのはなかなか難しいのかも知れません。
まあ、この手の分析は期間をどうとるかによって結果が大きく変わってきます。
2017年度末はたまたま比較的株価が高い時期だったのでほとんどの期間株式投資が勝っているという結果になりましたが、来年以降はどうなるでしょうか。
今後も継続して分析してみたいと思います。
次回は「2018年9月 投資中ファンド一覧 」の予定です。
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